研究概要 |
(1)ブタ甲状腺の新鮮標品をコラゲナーゼ処理することにより,直径100〜200μmのほゞ球形の単離濾胞が得られた. (2)位相差あるいは微分干渉光学系により,濾胞上皮細胞の底面像および縦断面像が観察できた.生理的培養液中では,この上皮細胞は正常の形態を比較的長時間にわたり維持することがわかった. (3)フロー・セルを作製し,種々の外液中における濾胞および細胞の形態変化を追跡した.低張液(蒸溜水)で潅流すると,濾胞の外内径ともに,時間とともにほゞ直線的に増大した.潅流開始10分後までは,上皮細胞の膨化を伴なうものゝ,顕著な細胞破裂像は認めなかった.これは,濾胞内腔(コロイド)より供給されるイオンなどOSmolytesの滲透圧的拮抗作用によるものと推定される.15EA04:(4)このような単離濾胞を対象とする非侵襲的誘電泳動測定装置を開発したので,これによる細胞・コロイドの電気的性質および膜チャネルの解析を進めている.
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