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受容体から核へcAMPシグナルを伝達するAキナーゼの細胞内ソーティング

研究課題

研究課題/領域番号 06670104
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 薬理学一般
研究機関名古屋大学

研究代表者

萩原 正敏  名古屋大学, 医学部, 講師 (10208423)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードcAMP / Aキナーゼ / CREB
研究概要

cAMPによって活性化されたAキナーゼはCREBのSer-133を燐酸化する。この燐酸化によってCREBは活性化型となりCRE遺伝子の転写を亢進させる。このようなモデルが成立するためには細胞質に存在するとされるAキナーゼと、核内に存在するCREBがどこかで出会わなければならない。もともとcAMPは細胞膜上のアデニレートシクラーゼによって合成されるので、cAMPシグナルは細胞膜から核内までの空間的乖離を越えて伝達されねばならない。こうした機構がCREBの転写活性化に関与しているかどうか調べるため次に述べるような実験を行った。
調節サブユニットをロ-ダミンで、触媒サブユニットをFITCでそれぞれ標識した後、会合させて作ったホロ酵素をマイクロインジェクションした。会合した分子内ではFITCとロ-ダミンが近接するため干渉が起こるが、解離した後は干渉が解けて本来のemission waveに戻ることを利用している。筆者らはこの方法によって、Aキナーゼがフォルスコリン添加後10分程で活性化され、解離した触媒サブユニットが20分程で核内に移行することをつきとめた。CREBの燐酸化が30分でピークを迎え、転写活性化が1時間ほどで最大になるなど、一連の事象の時間軸は非常に良く符合した。
われわれれの用いた2重標識法は細胞内で複合体を作って生理活性が調節されているような分子、例えばサイクリンなどの研究にも汎く応用可能な方法であると思われる。cAMP系では今後、Aキナーゼ触媒サブユニットの核内移行機構のメカニズムを明らかにする必要がある。最近MAPキナーゼなどでも核内への移行が報告されており、蛋白質燐酸化酵素の核内局在化機構はますます重要なトピックスになると思われる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Okada,H.,et al.: "Anti(glioma surface antigen)monoclonal antibody G-22 recognizes overexpressed CD44 in glioma cells." Cancer Immunology Immunotherapy. 39. 313-317 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Alberts,A.S.,et al.: "Recombinant cyclic AMP response element binding protein (CREB) phosphorylated on Ser-133 is transcriptionally active upon its introduction into fibroblast nuclei." J Biol Chem. 269. 7623-30 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 萩原 正敏: "cAMPシグナルとCREB/ATF" 臨床科学. 30(3). 327-331 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 萩原 正敏: "蛋白質燐酸化酵素の細胞内ソーティングと転写調節" 現代医学. 41(3). 595-599 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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