研究課題/領域番号 |
06670120
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
和田 明彦 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (30131949)
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研究分担者 |
山本 隆一 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (10094111)
占部 正信 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (00094087)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Na channels / Expression / A kinase / C kinase / ^3H-saxitoxin / ^<22>Na influx / Veratridine / Brevetoxin |
研究概要 |
今回、私達は、蛋白質リン酸化酵素が培養ウシ副腎髄質細胞Naチャネルの発現とその薬理学的性質をどのように変動させるか検討した。 1.プロティン・カイネースCの関与 a)プロティン・カイネースC賦活薬TPA、PDBuで細胞をパルス処理した際にも、また、慢性的に処理した際にも、数時間の潜時ののち同程度に、^3H-サキシトキシン結合のB_<max>が減少した(K_d不変)。 b)上記のプロティン・カイネースC賦活薬処理は、ヴェラトリジンによる細胞内への^<22>Na流入量を低下させた。他方、ヴェラトリジンによるEC_<50>、ブレベトキシンによるヴェラトリジンのNa^+流入のアロステリックな増強作用は対照細胞との間で差を認めなかった。 c)プロティン・カイネースC賦活薬の効果は、アクチノマイシンD、サイクロヘキサマイドなどの遺伝子転写・蛋白質翻訳阻害薬などの投与により、消失した。 2.cAMP依存性蛋白質リン酸酵素の関与 a)cAMP、フォルスコリン、フォスフォジエステラーゼ阻害薬の慢性(10数時間)投与により^3H-サキシトキシン結合のB_<max>は増加した(K_d不変)。 b)ヴェラトリジンによる^<22>Na流入は増強したが、その他、薬理学的特性は対照細胞と差を認めなかった(1-b参照)。 c)cAMPの効果は、蛋白質グリコレーション阻害薬チュニカマイシンでは影響を受けないが、アクチノマイシンD,サイクロヘキサマイドで阻止された。 d)cAMP投与により、cAMP responsive element binding protein(CREB)のリン酸化が促進された。 以上、cAMP依存性蛋白質リン酸化酵素は、転写調節蛋白CREBのリン酸化を介してNaチャネル遺伝子の発現を促進した。他方、プロテイン・カイネースによるリン酸化は、ある遺伝子の転写・翻訳を介してNaチャネル蛋白発現を低下させた。
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