研究課題/領域番号 |
06670128
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
谷口 隆之 京都薬科大学, 薬学部・生物学, 教授 (10111957)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 脳・免疫協関 / ミクログリア / 主要組織適合性複合体 / MHC class 1 / MHC class 2 / 低酸素 / 海馬 / ラット |
研究概要 |
近年、脳・免疫協関が注目され、脳の免疫担当細胞としてアストロサイトやミクログリアが推定されている。神経細胞-グリア細胞間において、サイトカインを介して相互作用をしていることが示唆されている。虚血モデルなどの脳障害モデルの他、アルツハイマー病、パーキンソン病、エイズ脳症などの神経疾患においても、アストロサイトやミクログリアの変化が報告されている。 虚血モデルを用いて免疫系の活性化を解析した場合、虚血モデル作成の過程において伴う手術による影響を避けられない。また免疫系の活性化は、手術による物理的な障害によっても直接的または間接的に引き起こされる可能性がある。更に虚血モデルは、低酸素と低血糖などの複合脳障害の結果である。そのために虚血モデルを用いた実験の解釈について十分に注意しなければいけない。そこでモデル作製の過程において手術を伴わないin vivo低酸素負荷モデルを開発した。これを用いて脳障害により引き起こされる脳-免疫系の変化について検討した。その結果、低酸素負荷によってもミクログリアのマーカーであるOX42免疫陽性細胞の変化および主要組織適合性複合体(MHC)class1免疫陽性細胞の出現など、免疫系の変化が引き起こされている傾向が認められた。今後、この変化について詳細に検討していく予定である。 今後、経時的な変化や免疫系の活性化の機構の解析に加え、虚血モデルなどで神経防護作用が示されている免疫抑制薬などの効果も検討する必要がある。なお虚血モデルにおいて神経防護作用が示されているNMDA型受容体阻害薬が低酸素負荷においても神経防護作用がある傾向にあることが分かってきた。これについても今後、詳細に検討し発表する予定である。
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