研究課題/領域番号 |
06670131
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 国立衛生試験所 |
研究代表者 |
川西 徹 国立衛生試験所, 生物薬品部, 室長 (40124383)
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研究分担者 |
早川 尭夫 (早川 堯夫) 国立衛生試験所, 生物薬品部, 部長 (50124392)
横田 椅江 国立衛生試験所, 生物薬品部, 主任研究官
太田 美矢子 国立衛生試験所, 生物薬品部, 主任研究官
高橋 道人 国立衛生試験所, 病理部, 部長 (30080005)
豊田 和弘 国立衛生試験所, 病理部, 研究員
畝山 智香子 国立衛生試験所, 病理部, 研究員 (30206817)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 共焦点レーザー走査顕微鏡 / カルシウムイオン / カルシウムウェーブ / 蛍光プローブ / 肝細胞 / レーザー顕微鏡 |
研究概要 |
高速走査型共焦点レーザー顕微鏡を用いて、初代培養肝細胞のカルシウムウェーブ現象のメカニズムを解析した。肝細胞ではフェニレフリン、バソプレシン等によるホルモン性刺激、肝細胞増殖因子(HGF)刺激によって細胞内遊離カルシウムイオン濃度が上昇するが、indo-1と高速走査型共焦点レーザー顕微鏡を用いて画像化してみると、カルシウムイオンの上昇は細胞膜近辺の特定の領域から始まり、細胞を横切るように数秒で上昇が細胞全体にウェーブ状に広がった。さらにIP_3生成を促すことによりカルシウムイオン上昇を引き起こすアゴニストの場合、細胞が同じであれば、アゴニストが異なってもほとんどの細胞では同じパターンのウェーブが生じた。一方、細胞個々のアゴニスト感受性の指標となるカルシウムウェーブが生じるまでの時間は、アゴニスト間で相関は見られなかった。ウェーブのパターンを決定するメカニズムとして、(1)IP_3の局所的生成およびその拡散、(2)細胞内カルシウムイオン貯蔵部位からのカルシウムイオンの放出の伝播、の二つの可能性がある。そこで(1)の可能性を検討するためにHGF受容体を抗受容体抗体を用いて蛍光染色しカルシウムウェーブのパターンと比較したが、相関はみられず、細胞内各部位のカルシウムイオン濃度の速度論的解析によってもIP_3の局所的生成を否定する結果を得た。したがって、ウェーブのパターンは(2)によって決定されているものと考えられた。一方、反応性の高い細胞は一般にウェーブの伝播も速く、かつカルシウムイオンは低濃度から急速に上昇する傾向にあり、細胞の反応性はIP_3の生成量によって決定されていることが示唆された。 次に細胞内カルシウムイオン放出メカニズムに関わる因子の細胞内分布を調べた。現在までにチュブリン,ミトコンドリア,小胞体、小胞体内のカルシウムイオン結合蛋白質カルレティキュリンを染色してこれらの細胞内分布とウェーブのパターンとを比較したが、相関は無かった。
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