研究課題/領域番号 |
06670158
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
梶山 泰生 (財)東京都臨床医学総合研究所, 生命情報・研究部門, 研究員 (70250214)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 肝細胞 / 接着 / 複合糖鎖 / ガングリオシドGM3 / 複合糖質 |
研究概要 |
成熟ラットの肝細胞を、初代培養するとα_1-受容体からβ_2-受容体を介する細胞応答に転換する(「α→β転換」と称する)。『培養時に細胞と細胞の接触があると、「α→β転換」は、進行しないことを以前発見した。』そこで本研究期間で詳細に肝細胞の接着に関して解析した。その結果、肝細胞は、末端ガラクトシドを認識し、「α→β転換」が進行を抑制し、その接着にはCa^<2+>は不必要でMg^<2+>は必須であること。さらに糖結合特異性は観察できなかった。さらに肝レクチンの糖結合認識部位に対する抗体を処理しても肝細胞の接着には影響しなかった。一方、幼弱期(生後1週令)では、末端ガラクトシドは、シアル酸が付加していることが示唆された。しかしながら、糖結合特異生が認められないことから、本研究の因子を精製することが困難になり、当初の計画を変更した。本研究の途中で、「生後3週令前後のラットの肝細胞が、ガングリオシドGM3に一過性に強く細胞接着することを見いだした。」そこで、GM3に対する肝細胞の接着結合を阻害するモノクロナール抗体を作成することに成功した。作成した6-18抗体を用いて、GM3に対する肝細胞の接着を調べた。その結果、肝細胞表層の6-18抗体認識分子は、生後24日の前後数日に一過性に機能発現(接着)するが、FACS解析から、幼弱期と成熟期のどちらの肝細胞にも発現は認められた。さらに肝臓の凍結切片の蛍光免疫染色では、6-18抗体認識分子は、ラットの加齢とともに肝小葉の中心に局在化することが明らかになった。次に肝細胞の糖鎖結合特異性を調べると、末端Siaα2-3結合を認識し、GM3との接着結合には、二価の金属イオンが不必要であることが示唆された。さらに免疫沈降、Western Blotting分析の結果から、6-18抗体認識分子は、相対分子量48KDaを示し、未知の分子である可能性が示唆された。
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