研究課題/領域番号 |
06670250
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
立松 正衛 愛知県がんセンター, 病理学第一部, 部長 (70117836)
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研究分担者 |
増井 恒夫 愛知県がんセンター, 病理学第一部, 主任研究員 (10190349)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | キメラマウス / 大腸 / 前胃 / C3H系統特異抗体 / PCR / SSCP法 / 単クローン性増殖 / マイクロサテライトプローブ / 発癌 / 大腸発癌 / 系統差 |
研究概要 |
a)キメラマウス大腸発癌のC3H系統特異抗体およびマイクロサテライトプローブによる解析 集合法によりC3H【tautomer】BALB/cキメラマウスを作成し、DMHにより大腸腫瘍を発生させ、C3H系統特異抗体による免疫組織化学により腫瘍の系統由来を決定した。病変を異型腺管、腺腫、腺癌に分類した。異型腺管は全て、腺腫、腺癌のほとんどは何れかの系統由来の単クローン性増殖を示したが、1例の腺腫(91例中)と12例の腺癌(119例中)がC3HとBALB/c由来腫瘍の接合型であった。腫瘍組織切片より切り出し、DNAを抽出しマイクロサテライトプローブ(D12Jp1)にを用いPCR/SSCP法により系統判定を行った結果、免疫組織化学的な判定と一致し、接合型では両者由来のDNAが検出された。これらの結果、単クローン性と信じられてきた腫瘍の一部は進展の過程で接合する接合型の存在が明らかとなった。 b)単クローン増殖を基礎としたDENまたはMNU誘発キメラマウス前胃発癌過程の解析 MNU誘発ならびにDEN誘発キメラマウス前胃発癌において発癌過程の各種病変のクローン性の検討をCSAによる免疫組織化学とマイクロサテライトプローブ(D1Mit10)を用いたPCR/SSCPにより検討した。その結果、病変は単純性過形成、乳頭状または結節性過形成および扁平上皮癌に分類された。免疫組織化学の結果とマイクロサテライトのDNAパターンの解析結果は一致し、単純性過形成は多クローン性で、癌は単クローン性増殖を示した。乳頭状または結節性過形成は、多クローン性を主体とした変化であり、癌はその一部の単クローン性増殖に由来した事より、乳頭状または結節性過形成は前癌病変の集合体として多クローン性に構成されており、複数の幹細胞にイニシエーションが成立し、その一部が癌に至る事を示した。
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