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マラリア原虫の生殖母体形成機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670255
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 寄生虫学(含医用動物学)
研究機関名古屋大学

研究代表者

川本 文彦  名古屋大学, 医学部, 講師 (40115556)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードマラリア原虫 / 熱帯熱マラリア / 生殖母体形成機構 / cAMP代謝系 / Ca^<2+>依存性代謝系 / グルコース代謝 / 2-DEOXY-D-GLUCOSE / cAMP
研究概要

マラリア原虫の生殖母体を培養条件下で得る方法として、新鮮な赤血球を添加せずに寄生率を高めたまま培養する方法で用いられている。寄生率を高めたままで培養することは、培養条件の悪化を意味し、これがマラリア原虫の無性増殖の低下と有性世代へのスイッチの切り替となって生殖母体形成を誘導しているものと考えられた。そこで、培地中のグルコースの過大な消費と供給の不足が生殖母体形成に影響していると考えて、種々の培地や薬剤を用いて誘導を試みた。その結果、(1)RPMI-1640培地にグルコース添加群と無添加の対照群を比較すると、添加群では生殖母体形成の顕著な低下が認められた。(2)グルコース無添加のRPMI-1640培地に、グルコース代謝拮抗阻害剤である 2-Deoxy-D-グルコースを添加すると著しい形成増大が認められた。(3)同じく代謝阻害剤のグリコピラノースを添加しても、2-Deoxy-D-グルコースと同様の形成誘導が認められた。(4)細胞内 pHの上昇因子である塩化アンモニユウムでは抑制され、細胞内pHの低下因子である酢酸ナトリユウムで促進された。(5)Ca2+依存代謝系の活性化剤であるTPAの添加では対照区と差が認められなかった。以上の結果は、培地中のグルコースの過大な消費と供給の不足がcAMP系代謝系を活性化して生殖母体形成を誘導するものと考えられた。しかし、(6)cAMP自身やcAMP増大因子のフォルスコリン添加では促進作用は認められなかった。(7)熱帯熱マラリア培養株間で大きな差異が認められ、もともと生殖母体形成能を有するHB-3株や 3D7株ではグルコース代謝拮抗剤が促進したが、生殖母体非形成株の FCR-3株では顕著な促進は観察されなかった。以上の結果、cAMP系の代謝系が活性化されることにより生殖母体形成が惹起されると考えられるが、更に別のセカンドメッセンジャーが制御しているもの予測された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kawamoto,F.: "Effect of glucose on the gametocytogenesis in malaria parasite." Experimental Parasitology. (発表予定).

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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