研究課題/領域番号 |
06670276
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
池田 照明 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (70064607)
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研究分担者 |
市川 秀隆 金沢医科大学, 医学部, 助手 (40151469)
及川 陽三郎 金沢医科大学, 医学部, 助手 (10139785)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 肺吸虫 / システインプロテアーゼ / 免疫診断 / モノクローナル抗体 / リコビナント抗原 / シスタチン / Recombinant antigen |
研究概要 |
寄生吸虫類のシステインプロテアーゼ(CP)は、腸管の消化酵素としての機能を担うばかりでなく虫体外に吐出され重要な抗原となることが知られている。本研究では、肺吸虫CPの生物学的、生化学的、遺伝子学的解析により吸虫CPよりみた寄生虫・宿主相互関を知り、また免疫診断の応用も試みた。 1.太平肺吸虫成虫の排泄・分泌物より酸性および中性CPsを各種クロマトグラフィーにより精製した。 2.CPsで免疫したマウスより、酸性および中性CPs両方を認識するモノクローナル抗体を作製し、その抗体で肺吸虫CPsの虫体局在部位を酵素抗体法で検討した。その結果、CPsが虫体の腸管上皮細胞で合成され、腸管腔に分泌されることを確認した。また、このモノクローナル抗体が他種肺吸虫にも反応性をもつことを示した。 3.ウェステルマン肺吸虫の精製CP抗原を使ったELISA法でヒト肺吸虫症の免疫診断の有用性を検討し、この酵素が感受性および特異性の両面で極めて有用な免疫疫診断用抗原であることが明らかにした。 4.精製CPからN末端アミノ酸の20残基を明らかにし、このデータからプライマーを作製してmRNAからPCR産物を得た。このPCR産物を利用して大腸菌で抗原性をもつ融合タンパク質を得た。 5.CPの阻害剤であるシスタチンを利用したELISA法で肺吸虫CP抗原を精製することなく抗肺吸虫CP抗体を検出する方法を考案した。 6.感染宿主に産生される抗肺吸虫CP抗体が肺吸虫CPsの酵素活性を阻害するか否かを検討し、感染宿主の特異抗体は高分子基質には高い酵素活性阻害作用を示すが、低分子ペプチド基質にはあまり影響を与えないことを示した。
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