研究概要 |
ZOTをcodeするDNA断片をpUCベクターにクローニングし、大腸菌で発現させたところ、菌の増殖が全く見られなかった。ZOTの塩基配列のうち疎水性部分は膜貫通部位と考えられるため(Koonin EV,FEBS Lett,312:3-6,1992)、大腸菌におけるZOTの強度の発現は大腸菌に対して致死的に働いたと考えられる。このため、全塩基配列のうち膜貫通部位と考えられるC末部分を削除し、N末部分のみをGlutathione S-transferase(GST)とのフュージョン蛋白として大腸菌で発現させた。このフュージョン蛋白より精製したZOTのN末部分でウサギを免疫し、ZOTのN末部分に対する特異抗体を作成した。この抗体を用いてZOTに対するビーズELISAを構築したところ、抗GST抗体をかなり含んでいることがわかった。このため、このconjugateをGSTで吸収しZOTに対する特異性を高めた。現在、この検出方法を用いて野生株からのZOTの精製を試みている。
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