研究課題/領域番号 |
06670302
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
切替 照雄 自治医科大学, 医学部, 講師 (50192563)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 内毒素 / LPS / CD14 / マクロファージ / タキソ-ル / リピドA / 細菌内毒素 / リポ多糖 / 受容体 |
研究概要 |
LPS受容体の特性に関する解析を行った。 1.CD14陰性非マクロファージ細胞株のLPS反応性に関する解析。 マウス骨髄ストローマ細胞株であるST2細胞は、CD14mRNAの発現はなかった。この細胞のLPS反応性を詳細に検討した。その結果、ST2細胞は低濃度のLPSにも反応してIL-6を産生する。LPSの多糖鎖部分や血清成分はST2細胞のLPS反応性にあまり影響がしない。LPSアゴニストであるタキソ-ルはST2細胞のIL-6mRNA発現を誘導し、この反応はLPSアンタゴニストであるRhodobacter spheroisdesリピドAによって抑制された。 2.CD14遺伝子を導入したST2細胞株のLPS反応性およびLPS結合性に関する解析。 マクロファージ上でのCD14分子の機能がCD14分子単独によるものか、それともCD14とLPS受容体との会合が必要なのかを解析する目的で、CD14遺伝子を発現ベクターに組み込みLPS反応性CD14陰性細胞株のST2細胞や、LPS受容体を発現していないと期待されるCOS細胞にCD14遺伝子を導入した。 3.CD14非依存性のLPS結合実験の確率およびLPS結合特性に関する解析。 CD14に依存しないLPSとLPS受容体との結合を観察することを目的として、ST2細胞に対する、標識LPSの結合実験を行った。この結果、ST2細胞ではCD14に依存しないLPS結合部位が存在することが明らかとなった。 当初の研究計画に沿って、主にLPS受容体の特性に関する生物学的解析を行ない、予想以上の成果を得ることができた。特に、CD14分子に存しないでLPSに高感度で反応する非常にすぐれた細胞実験系の確立ができたことは、この研究の大きな進展であったと思う。この系を用いて、CD14に依存しないLPSとLPS受容体との直接の相互作用を解析し、その結果、これまでマクロファージでその存在が想定されていたがCD14分子のためにその実体が遮蔽されていたLPS受容体の特性の多くを明らかにすることができた。
|