研究課題/領域番号 |
06670305
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
山本 友子 杏林大学, 医学部, 助教授 (60110342)
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研究分担者 |
花輪 智子 杏林大学, 医学部, 助手 (80255405)
山口 博之 杏林大学, 医学部, 助手 (40221650)
田口 晴彦 杏林大学, 医学部, 助手 (20146541)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ストレス蛋白質 / 細菌病原因子 / マクロファージ / エルシニア / 細菌病原性 / Yersinia enterocolitica / 分子シャペロン |
研究概要 |
Yersinia enterocoliticaは、マクロファージ等の食細胞による食菌作用に抵抗し、増殖することが可能な細胞寄生性を有している。本研究においてY.enterocoliticaのマクロファージ内生残と増殖には、高温や過酸化物等の環境ストレス下での生育に必須なストレスタンパク質のひとつであるGsrAが要求されることが明らかとなった。gsrA遺伝子の全塩基配列を決定し、それに基ずくアミノ酸配列のホモロジー検索を行ったところ、GsrAは大腸菌HtrAのホモログであることが明らかとなった。HtrAはペリプラズムに存在するプロテアーゼであるが、種々の環境ストレスおよびマクロファージ内ストレスにより生じた変性タンパク質を分解する機能が、Y.enterocoliticaの細胞外および細胞内ストレス下での生育に要求されるものと考えられる。 Y.enterocoliticaのマクロファージ内増殖能は、上皮細胞に侵襲する能力とあわせて病原性発現に必須の因子である。本菌固有の病原因子としては病原プラスミド性のYop蛋白質群が知られているが、それらの中で,YopHとYopDはマクロファージ抵抗性に関与すると報告されている。これらのY.enterocolitica特有の病原因子に加え、GsrAストレス蛋白質が病原性発現に至る複雑なネットワークに関与しているものと考えられる。 今後は、マクロファージ貧食で誘発される一群のストレスタンパク質の機能解明をはじめ、ストレスタンパク質の病原因子としての役割を明らかにしていきたい。
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