研究課題/領域番号 |
06670325
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊藤 康彦 三重大学, 医学部, 教授 (00022872)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ウイルス / Fusion / FRP-1 / CD98 |
研究概要 |
本研究では、ウイルス誘導細胞融合を制御する宿主側因子、Fusion Regulatory Factor-1(FRP-1)、の分子的実体の解明を主目的にした。 1。抗FRP-1抗体を用いたアフィニテイー・力ラムを使用してFRP-1を精製した。 2。精製したFRP-1のN-末端のアミノ酸のシークエンシングを行い、N-末端のアミノ酸のシークエンスを決定したところ,CD98/4F2分子とかなりの一致をみた。 3。抗CD98/4F2抗体の生物活性を調べたところ、抗FRP-1抗体の生物活性と一致した。 4。CD98/4F2分子に対するcDNAをPCRを用いて作製し、発現ぺク夕一に挿入し、マウス由来細胞L_<929>細胞にそのぺク夕一をトランスフェクトした(L_<929>-CD98細胞)。L_<929>-CD98細胞は抗CD98/4F2抗体と抗FRP-1抗体の両方に反応する分子を細胞表面に発現していた。 5。L_<929>一CD98細胞にNewcastle disease virus (NDV)を感染させただけでは、細胞融合は出現しないが、NDV-感染L_<929>-CD98細胞に抗FRP-1抗体を作用させると、細胞融合が出現した。この事実はFRP-1/CD98分子がウイルス誘導細胞融合を制御する宿主側のkey factor であることを示している。 6。抗FRP-1抗体のなかにはenhancing antibodyとinhibitory antibody が存在していることが明らかになった。 7。FRP-1システムとFRP-2システムとの問にはcross-talk が存在していること明らかにした。 8。ヒト生体内でのFRP-1とFRP-2分子発現細胞の組織分布を明らかにした。
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