研究課題/領域番号 |
06670329
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山田 雅夫 岡山大学, 医学部, 助教授 (40166731)
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研究分担者 |
中村 純 岡山大学, 医学部, 助手 (20227903)
新居 志郎 岡山大学, 医学部, 教授 (40029757)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ヒトヘルペスウイルス7型 / ヒトヘルペスウイルス6型 / 増殖機構 / 病原性 / 持続感染 / インターフェロン / 抗ウイルス剤 / CD4 / Tリンパ球 / ヒト免疫不全ウイルス |
研究概要 |
ヒトヘルペスウイルス7型(HHV-7)の増殖様式と生物学について検討し、以下の実績を得た。 1. HHV-7の臍帯血リンパ球での増殖:臍帯血リンパ球を用いて、HHV-7の効力価cell freeウイルスを得てHHV-6A HHV-6B、HHV-7の増殖曲線を比較検討した。また、HHV-7はIL-2、PHAとも加えた培養液で維持した場合に、ウイルスの産生が最も多かった。 2. HHV-7の細胞親和性の検討:T細胞株15種、B細胞株2種、単球系3種、その他1種のヒト造血系細胞株につき、HHV-7の増殖が認められるかどうか検討したところ、CD4、CD8 double positiveの未分化細胞株SUP-T1のみがHHV-7の増殖を許容することが明かとなった。HHV-6が、かなり多くの細胞株で増殖が認められるのと対照的であった。 3. HHV-7のT細胞株SUP-T1細胞での持続感染の解析:SUP-T1細胞にHHV-7を感染させると、持続感染が成立した。この持続感染系の特徴として、1)系内の細胞の5〜20%の細胞が蛍光抗原陽性で、ウイルスを産生し、上清中には、長期にわたって中程度の感染価が認められる、2)持続感染系の培養液にインターフェロンを加えると、蛍光抗原陽性細胞数は、急速に消失し、持続感染からの治癒が認められることが明らかになった。 4. HHV-7ヒト免疫不全ウイルス(HIV)との相互作用:HHV-7とHIVの両者に感受性を示すSUP-T1細胞を用いて実験を行った。HIV持続感染によりCD4をdown regulateしたSUP-T1細胞が、HHV-7の重感染に抵抗性を示した。SUP-T1細胞を坑CD4単クローン抗体の処理により、HHV-6Aの感染には影響を与えなかったが、HHV-7の感染は抑制された。またこの抑制は、抗CD4抗体に特異的であった。以上から、HHV-7とHIVは、CD4分子を少なくともレセプターの1つとして共有することが示された。
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