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C型肝炎ウイルスの持続感染細胞株の樹立とウイルスの中和エピトープの解析

研究課題

研究課題/領域番号 06670340
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 ウイルス学
研究機関国立がんセンター

研究代表者

加藤 宣之  国立がんセンター研究所, ウイルス部, 室長 (40150883)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードC型肝炎ウイルス / 中和エピトープ / 超可変領域 / 持続感染細胞
研究概要

C型肝炎ウイルス(HCV)のエンベロープ蛋白質の一部に存在する超可変領域(HVR1)がウイルスの中和エピトープとして機能することを実証するために、その解析手段としてHCVの感染培養細胞系の樹立を試みた。
20例のC型肝炎患者及びHCV陽性の献血者血清中におけるHCV量をウイルス遺伝子の5'非翻訳領域をPCR法により増幅することにより測定し、もっとも高値(>10^6コピー/ml)を示した試料1090を選択した。この血清試料1090を種々のヒト培養細胞に種々の条件下(温度、細胞密度、吸着時間)添加し、以後、経時的に培養上清と細胞を集め、PCR法によりHCVのプラス鎖及びマイナス鎖RNAを検出し、HCVの感染が成立しているか否かを検討した。肝癌由来のHuH7,HLE,HLF,PLC/PRF/5,Li21,Li22,Li23,Li24細胞、胆管癌由来のHuCCT1,HuH28細胞、慢性肝炎由来でSV40largeT抗原で不死化したPH5T細胞、単核球白血病由来のU937,THP-1細胞、成人T細胞白血病ウイルス感染細胞であるC91/PL,OCH,MT-2細胞、また、ヒト以外でHCVの感染が期待されるブタ腎臓由来のPK15細胞について検討した結果、ほとんどの細胞株においては血清添加後一週間以内に細胞及び培養上清にHCV遺伝子が検出されなくなった。この結果は、これらの細胞がHCVに対して非感受性であるか或いは感染してもその効率が非常に低いものと考えられた。しかし、成人T細胞白血病ウイルス感染細胞であるMT-2細胞は血清添加後15日間においても細胞内にプラス鎖HCV-RNAが検出されたことよりMT-2細胞はHCV感染に感受性を有するものと考えられた。また、マイナス鎖RNAも血清添加後10日目に検出されたことによりMT-2細胞内でHCVの複製が起こっているものと考えられた。さらに、血清添加後10日目に得られたMCVのHVR1のアミノ酸配列は原血清が不均一であったのと対照的に均一になっていたことからMT-2細胞内でウイルス遺伝子の複製が起こっているものと考えられた。従って、本研究により見い出したMT-2細胞を用いることにより抗HVR1抗体が実際にHCVの中和抗体として働くか否かを検討することが可能となった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Nobuyuki Kato: "Susceptibility of human T-lymphotropic virus type I infected cell line MT-2 to hepatitis C virus infection." Biochem.Biophys.Res.Commun.206. 863-869 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Nobuyuki Kato: "Virus isolate specific antibodies against hypervariable region 1 of the hepatitis C virus second envelope protein,gp70." Jpn.J.Cancer Res.85. 987-991 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Nobuyuki Kato: "Genetic drift in hypervariable region 1 of the viral genome in persistent hepatitis C virus infection." J.Virol.68. 4776-4784 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Takahide Nakazawa: "Characterization of the 5' noncoding and structural region of the hepatitis C virus genome from patients with non-A,non-B hepatitis responding differently to interferon treatment." J.Hepatol. 20. 623-629 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Takahide Nakazawa: "Genetic alteration of the hepatitis C virus hypervariable region obtained from anasymptomatic carrier." Int.J.Cancer. 56. 204-207 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Hitomi Sekiya: "Genetic alteration of the putative envelope proteins encoding region of the hepatitis C virus in the progression to relapsed phase from acute hepatitis:Humoral immune response to hypervariable region 1." Int.J.Cancer. 57. 664-670 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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