研究課題/領域番号 |
06670348
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鍔田 武志 京都大学, 医学部, 助教授 (80197756)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Bリンパ球 / CD40 / CD40L / トランスジェニックマウス / オートクライン / 分化 / SRαプロモーター / IgHエンハンサー |
研究概要 |
我々は、B細胞抗原CD40を介するシグナルが恒常的にB細胞に伝達されるようなマウスを樹立することを目的とし、CD40のリガンドCD40L遺伝子の発現プラスミドを二つ作製した。一つはSRαプロモーターを、もう一つはIgHエンハンサーとVHプロモーターをもつ。この両者をミエローマ細胞株X63Ag 8.653に導入したところ、共に細胞表面でのCD40L分子の発現が抗CD40L抗体を用いて検出でき、また、B細胞株WEHI-231と共培養するとWEHI-231の抗原レセプタークロスリンクによるアポトーシスを阻害した。さらに、WEHI-231細胞に導入すると導入された細胞はもはや抗原レセプタークロスリンクによってアポトーシスをおこさなくなった。従ってこれらのCD40L遺伝子を導入したB細胞では、オートクライン機構によりCD40シグナルが恒常的に誘導されるものと考えられる。 我々はこれらの2種のCD40Lプラスミドを用い、トランスジェニックマウスの樹立を行なった。SRαプロモーターにより制御されるCD40L遺伝子のトランスジェニックマウスではトランスジーンの存在は確認され、ノーザン解析ではその発現を確認できたが、フローサイトメトリーではCD40L分子の細胞表面への発現は検出できず、CD40Lの発現は低レベルにとどまっているものと考えられた。しかしながら組織学的な検索では脾臓では特に異常はみられなかったもののリンパ節でプラズマ細胞の著明な増生を認め、CD40LがB細胞の分化で重要な役割を果たすことが示唆された。一方、IgHエンハンサーにより制御されるCD40L遺伝子を導入したトランスジェニックマウスではF1を得ることができず、その原因は現在検索中である。
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