研究概要 |
本研究はNKレクチン様分子の抗原認識、シグナル伝達機構の解析によりNK・LAK細胞の標的認識、細胞障害機構の解明をめざすものである。本年度は以下の研究を実施した。 1.NKG2,CD69,NKR-P1,Ly-49各分子のトランスフェクタントを作成した。 2.NKG2,CD69,NKR-P1,Ly-49各分子とヒト抗体Fc領域を融合したキメラ分子(レクチンIg)を遺伝子工学的手法を用いて作成した。 3.2で得られたレクチンIgを用いてNK・LAK標的細胞を含む種々の培養細胞パネルとの反応性をFACSにて解析した。NKG2IgはHL60、V937と反応しこれらの細胞表面上にリガンド分子が存在することが示唆された。これより、NKG2-リガンド分子がLAK細胞障害機構にかかわる可能性が考えられる。一方CD69IgはWEHZ231,A202J,BAL17などのマウスB細胞株と反応した。 4.各レクチンIgと糖・糖脂質パネルとの反応性をELISA法で解析したところNKG2Igと糖脂質スルファチドが結合することが明らかとなった。
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