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腎機能障害が二酸化ゲルマニウムの生体内動態に及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670374
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関東京大学

研究代表者

山崎 信行  東京大学, 医学部(医), 教務職員 (40143424)

研究分担者 和田 攻  東京大学, 医学部(医), 教授 (60009933)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード二酸化ゲルマニウム / 腎機能障害 / 体内動態
研究概要

二酸化ゲルマニウム(GeO_2)によるヒトの慢性中毒では、全例で腎機能障害が見られ、その最大の標的臓器は腎であると考えられている。体内に摂取されたGeO_2の大部分は腎より排泄される。従って、種々の原因により、腎機能が障害された場合、GeO_2の排泄が遅延し、腎を初めとする諸臓器での毒性発現が加速される可能性が懸念される。そこで、本研究では、腎障害を誘発したラットにGeO_2を投与し、その生体内動態に及ぼす腎障害の影響について検討を行った。
SDラットの腎皮質より得た腎炎惹起抗原(Fx1A)をLewisラットに投与し、腎炎の誘発を行った。Fx1A投与群では、投与後7週から、明らかな尿蛋白の増加が見られ、その量はcreatinine1g当たり、7週:4.9g、9週:21.7g、11週:34.6gであり、11週では対照群の約50倍に達した(対照群:0.62g)。また、投与群では体重増加の抑制が10週以降に観察された。
尿蛋白が上昇したラット(腎炎群)とその対照群に対し、GeO_2水溶液を1回腹腔内投与し(50mg Ge/kg体重)、6、24、72時間後に肝、腎、心、肺を採取し、各臓器中のGe濃度を測定した。腎炎群のGe濃度は、ほとんどすべての臓器及び時間で対照群より高かったが、特に、腎と肝でその傾向が強かった。また、経時的には、各臓器とも6時間で両群間の差が最も大きく、72時間ではあまり差は見られなかった。腎のGe濃度(ppm)は対照群と腎炎群でそれぞれ、6時間:18.6、38.5、24時間:3.27、5.03、72時間:1.17、1.67であった。
これらの結果より、腎障害によりGeの排泄が妨害され、各臓器中のGe濃度の現象が抑制されることが明らかになった。この影響は特にGe投与後短時間で大きく、Ge排泄能力の上限がかなり低下していることが示唆される。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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