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混合溶剤によるヘキサンの神経毒性並びに生物学的モニタリングに対する影響

研究課題

研究課題/領域番号 06670412
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 公衆衛生学・健康科学
研究機関名古屋大学

研究代表者

柴田 英治  名古屋大学, 医学部, 助手 (90206128)

研究分担者 市原 学  名古屋大学, 医学部, 助手 (90252238)
竹内 康浩  名古屋大学, 医学部, 教授 (90022805)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードヘキサン / トルエン / 神経毒性 / 混合曝露 / 神経伝導速度
研究概要

末梢神経毒性を有することが知られているヘキサン、及びトルエンを主成分とする有機溶剤を含む接着剤を取り扱う家内労働作業者32名にたいして、一日の作業後の尿を採取し、ヘキサンの代謝物の尿中2,5-ヘキサンジオン(2,5-HD)およびトルエンの代謝物である尿中馬尿酸を測定、トルエンの混合曝露がヘキサンの末梢神経毒性に及ぼす影響を検討した。
対象となった作業者には左上肢の正中神経、および尺骨神経の感覚神経伝導速度を指(近位)-指(遠位)、指(遠位)-手掌、手掌-手首、手首-肘の4つの区間別に測定した。さらに作業後の尿中2,5-HD及び馬尿酸の測定結果に基づいてこれらの労働者を(1)高2,5-HD、低馬尿酸群(H1群、n=8)、(2)高2,5-HD、高馬尿酸群(H2群、n=8)、(3)低2,5-HD群(L群、n=16)の3群に分け、各群の神経伝導速度を比較した。
H1群の正中神経の感覚神経伝導速度は従来の測定方法である手首-肘の区間では正常範囲にあったが、末梢の指(遠位)-指(遠位)では39.5±4.9(m/s)と低下していた。また、指(近位)-指(遠位)の区間でH1群がH2群よりも有意に低下していた。また、尺骨神経の同じ区間でもH1群がH2群よりも低下している傾向をみとめた。また、L群の両神経の各区間の伝導速度は他の群との有意差をみとめなかった。
尿中2,5-HDが高く、高濃度のヘキサン曝露が推測される作業者は末梢区間の神経伝導速度が低下していること、また、トルエンの混合曝露によってヘキサンによるの末梢神経伝導速度の低下が減弱されることが示唆された。動物実験で示されたトルエンによるヘキサンの神経毒性減弱作用と一致する所見であった。また、末梢神経の評価法として従来の神経伝導速度測定法では検出できない末梢神経の変化が上肢に走行する正中、及び尺骨神経の末梢の区分の伝導速度を測定することによって検出できる可能性が示された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shibata E et al.: "Digital Nerve Conduction Velocities of Workers Exposed to Hexane and Toluene" Archives of Complex Environmental Studies. (in press).

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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