研究課題/領域番号 |
06670418
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
廣澤 巌夫 山口大学, 医学部, 助手 (20034960)
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研究分担者 |
小泉 昭夫 秋田大学, 医学部, 教授 (50124574)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Biological hypoglycemia / Risk factors / Blood glucose / Hospital nurse / Taxi driver / Shift work / Postprandial hypoglycemia / Biochemical hypoglycemia / Hospital nurses / Job stress / Counter-regulatory hormones / Neurogenic symptoms / Neuroglycopenic symptoms / Work related disease |
研究概要 |
交替制勤務者(看護婦および他職種、女性)における大規模疫学調査を基に統計的基準をもうけ、低血糖症のリスクファクターを求めた。その結果低血糖症に強く関係する要因として、膵炎、甲状腺炎、食後の甘い物への摂食要求と突然の空腹感の経験(反応性低血糖症)やビタミン剤の服用などが認められた。また、生化学的低血糖症と職業との関連性では、看護婦(夜勤を含む交替制勤務者集団)に特異的に発症する事が認められた。更に、症状のみの有訴者群に認められたリスクファクターは、全てが精神的症状に関係していることが示唆された。 一方、統計的闘値を基に対象者の中から生化学的低血糖者を予測したところ、血糖値は最も低く、平均値も統計的意義な低値で、真に低血糖症であることが確認できた。 他方、男性職場(タクシー運転手)で行った低血糖様症状の予備調査では、発作様症状や突然の空腹感の出現頻度、甘い物の摂取頻度や食後の甘い物への摂食要求など全てのリスクファクターが看護婦に比較して低い。この事は、職種における労働強度や労働態様の違いに強く関連していると考えられる。 看護婦の低血糖様発作症状は「空腹感」などの血糖調節中枢の直接刺激作用による症状を主とするに対し、タクシー運転手は、交感神経刺激症状の一つと考えられる「冷汗」が最も多い特徴がある。また、看護婦の発作経験者は、対象に比して「食後の甘い物への欲求」と高いアルコール摂取があり、タクシー運転手で「突然の空腹感」を経験した者は、対象に比してコーヒーの摂取頻度が高い。これらの事は、「低血糖様発作」が食物摂取と関連性のあることを示唆している。更に、発作経験者は両者とも対象に比して「自覚的睡眠傷害」が高い。即ち、交替制勤務による睡眠覚醒リズムの乱れと「低血糖様発作」との間に何らかの関連性のあることが示唆された。
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