研究課題/領域番号 |
06670517
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
野村 文夫 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (80164739)
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研究分担者 |
中井 利昭 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (30049192)
野田 公俊 千葉大学, 医学部, 教授 (60164703)
磯部 和正 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10151440)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | GTP結合蛋白 / ADPリボシル化 / アルコール / ADPリボシル化反応 / GTP結合タン白 |
研究概要 |
ADPリボシル化反応におよぼす長期飲酒の影響についてGTP結合蛋白(G蛋白)に焦点をあてて検討した。ラットのアルコール性肝障害モデルを用いた検討の結果、長期飲酒により、肝細胞膜の促進性G蛋白のαサブユニットのADPリボシル化が著明に亢進することが見出だされたので、その機序を検討した。まず肝細胞膜の促進性G蛋白のαサブユニット(Gsα)の発現量をウェスタンブロットによりみると、アルコール群とコントロール群で差異はみられずADPリボシル化の標的蛋白量では説明できなかった。つぎにGsαのADPリボシル化に必要とされる低分子量G蛋白のARF活性をアルコール群と対照群で比較したが、同様であった。GsαのADPリボシル化が飲酒により亢進する場合と同様の条件下でサイクリックAMP産生量をみるとADPリボシル化の亢進にもかかわらず、その産生量は長期アルコール連用により、有位に低下していた。アデニレートシクラーゼ活性そのものは飲酒の影響を受けなかったことから、長期飲酒によるGsの機能失調が強く示唆された。最近、毒素と無関係に内在性にGsαをリボシル化する酵素が発見され、その情報伝達系との関わりが注目されている。この内在性酵素が関与する肝細胞の情報伝達系に及ぼす飲酒の影響についてさらに検討し、飲酒による肝細胞障害の個体差の一因としての意義を明らかにしていきたいと考える。
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