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慢性疾患における肝血行動態の修飾因子としてのエンドセリン

研究課題

研究課題/領域番号 06670543
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関京都大学

研究代表者

森安 史典  京都大学, 医学研究科, 助教授 (80191055)

研究分担者 中尾 一和  京都大学, 医学研究科, 教授 (00172263)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードエンドセリン / 門脈圧亢進症 / 慢性肝疾患
研究概要

3/25/96 各種肝疾患における末梢静脈血中のendothelin濃度は、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌において健常者に比べて有意に高値を示した。さらにこれらの慢性肝疾患においては門脈血中のendothelin濃度は、動脈血、末梢静脈血や肝静脈血に比べて有意に高値を示した。また脾腫との関係では、脾腫の程度と門脈血中のendothelin濃度との間に相関を認めた。以上のことから、門脈圧亢進症を来すこれらの慢性肝疾患においては、脾腫という血管内皮の増生を伴う病変においてはこれら内皮細胞でのendothelin産生と門脈血への放出が、肝内や門脈系血管に影響を及ぼすことが示唆された。
肝移植に伴う血中のendothelinの変化に対する検討では、移植前の末梢静脈血中のendothelinは高値を示したが、移植後の検討では術後次第に正常値に復する傾向を示した。このことは門脈圧亢進症における高endothelin血症は、脾臓や腸管などの臓器の鬱血などの血行動態の変化が内蔵の血管内皮のendothelin産生を促す結果と解釈された。
門脈大循環系の巨大短絡路を有する患者では、末梢静脈血中のendothelin濃度の上昇が大きい傾向を示した。このような患者においては全身の循環亢進状態も見られることから、門脈血中から大循環系へのendothelin流出が全身の血管系へ影響を及ぼし循環動態の変化を惹起している可能性が示唆された。
肝細胞癌におけるendothelin濃度は肝硬変と同じく高値を示した。腫瘍部に該当する肝静脈血中のendothelinが非腫瘍部のそれに比して高値を示す症例があり、肝癌組織でのendothelin産生が亢進している可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 1995 実績報告書
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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