研究課題/領域番号 |
06670572
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
岩井 真樹 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (90184853)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / 遺伝子治療 / アルファフェトプロテイン / アルブミン |
研究概要 |
癌胎児性蛋白α-fetoprotein(AFP)の発現を抑制し、成人蛋白albumin(ALB)発現を促進させるならば、肝癌細胞の分化を制御し、肝癌治療に有用と考えられる。そこでAFP発現の抑制とALB発現の促進が同時にみられる機構を解明するために、肝個体発生時の細胞分化・増殖と密接に関与するgap結合の構成蛋白connexin(Cx)32を経時的に観察し、両蛋白の発現変化とgap結合形成との関連性について検討した。 即ち胎生後期の肝組織には造血細胞が混在し、小葉構造はみられず、肝細胞同志の接触は少なく、すべての肝細胞はAFP陽性反応を有し、一部細胞は既にALB反応を認めた。なおCx32反応は認められなかった。生直後肝細胞は多角となるも、小葉構造は不完全で、肝細胞間隙は拡大し、AFP反応は依然すべての肝細胞に見られ、ALB反応もすべての肝細胞に観察された。又Cx32陽性反応はすべての肝細胞膜上には不揃いの大きさの点状陽性蛍光として認めた。生後1週目以後にはAFP陽性反応は見られず、ALB反応はすべての肝細胞に認め、Cx32陽性蛍光は肝細胞膜上に規則的な大きさで又、より多く観察された。 以上、個体発生時のgap結合形成はAFP発現の減弱・消失・ALB発現の開始・促進が観察され、今後肝癌細胞におけるgap結合形成の意義を明らかにすることを目的に、肝癌細胞の増殖活性、分化度、AFP・ALB産性能とgap結合形成との関連性について追求する必要があると考えられた。
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