研究課題/領域番号 |
06670573
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
加嶋 敬 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30079818)
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研究分担者 |
片岡 慶正 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (70185792)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 実験的急性膵炎 / CCK / 発症機序 / 腺房細胞再生機転 / CCK受容体拮抗剤 / 細胞内分画法 / カテプシンB / CR1505 / 血漿CCK / PCNA / BrdU |
研究概要 |
アルギニン膵炎の発症から膵壊死の進展、膵の再生に至る14日間において、BrdUパルス投与1時間後に作成した固定膵組織に対して、PCNA、BrdU抗体を用いたImmunogold-silver染色法を施行し、膵腺房細胞1000個当たりの陽性細胞のLabeling Index(L. I.)と、血清CCK値(Bioassay法にて測定)を経時的に測定した。PCNA L. I. の経時的変化は0.5、7日目に高値となる2峰性を示してBrdU L.I. と酷似し、血清CCK値は3日目で最高値となり11日目まで高値を持続した。血清CCK生物活性とBrdU L. I. は組織学的に膵の再生過程の7日から11日までの間で有為な相関が見られた。CCK受容体拮抗剤CR.1505の長期投与は正常膵の成長に加えて膵炎後の膵の再生を明らかに抑制した。以上から、膵腺房細胞の増殖再生に対する内因性CCKの関与が示唆された。一方、細胞内分画法を用いて膵炎の発症とカテプシンBのredistribution、これに続く膵組織内でのトリプシンの活性化との関連性およびCR1505の影響を検討することにより、実験的急性膵炎(セルレイン浮腫性膵炎、アルギニン壊死性膵炎)早期の腺房細胞内発症機序に対するCCKの関与を検討した。セルレイン膵炎とアルギニン膵炎で膵炎早期にカテプシンBのredistributionは共通して見られたが、redistributionは膵組織内でのトリプシンの活性化に帰結しなかった。CCK受容体拮抗剤は高アミラーゼ血症や膵浮腫の改善など膵炎防御効果を示したが、膵炎早期における検討ではredistributionの改善は軽度に止まった。CCKは膵炎の進展への関与の可能性は強いが、その機序については腺房細胞内での早期事象の更なる検討が必要と思われた。
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