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肝疾患と糖鎖及び糖転移酵素の発現異常に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670592
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

波田 寿一  兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (30116082)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードコリンエステラーゼ / 糖鎖 / 肝癌 / 肝硬変 / α(1→3)-L-fucosyltransferase
研究概要

1.(1)血清コリンエステラーゼ(ChE)に対するモノクロナル抗体(MoAb)を新たに作成し、これとAleuria aurant ia lectin(AAL)を組み合わせてChEのLectin-MoAb測定系を開発した。AALはfucose(Fucα1→2,Fucα1→3,Fucα1→4,Fucα1→6)と特異的に結合することが知られている。従って本測定系では、fucoseの増加したChE分子を測定することを意味する。本測定系を用いて慢性肝炎(CH)29例,肝硬変(LC)31例,肝癌(HCC)28例,健常者(NC)13人についてAAL-reactive ChE分画を調べた。NCのMean+3SDをcut-off値とすると、CH17.2%,LC77.4%,HCC71.4%がcut-off値以上を示し、この測定系を用いれば、CHとLC,又はHCCとを鑑別出来ることが明らかになった。この成績は同時に血清ChEはLC,HCCで高率に糖鎖変化が生じていることを示唆している(投稿準備中)。
(2)AAL-reactive ChE分画がLCやHCCの血中で増加していたので、次に肝組織での糖鎖の発現につきAALを用いて検討した。AALではCH,LC,HCCいずれも類洞内皮、胆管上皮、結合組織で陽性を示したが、LC,慢性活動性肝炎(CAH)で各々80%(8/10),40%(4/10)の症例が肝細胞膜に陽性を示したが、NC,慢性非活動性肝炎(CIH),HCCでは全例陰性であった。この成績は、fucoseの発現はCAHからLCにかけて増強し、LCからHCCになるにつれて、かえって発現が弱まることを示している。その意義については今後検討していく必要がある。
2.α(1→3)-L-fucosyltransferase(α1,3FT)は慢性肝疾患患者血中ではHCCで有意に増加を示すが、HCCを治療しても本酵素活性は有意には低下しない。そこで肝癌組織でα1,3FT活性を検討してみると、肝癌組織より周辺肝硬変組織での活性が高く、血中と組織中での活性が逆関係であることが明らかになった(投稿中)。この説明の今の所困難だが、肝発癌との関係からさらに検討中である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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