研究課題/領域番号 |
06670607
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 篤彦 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (60027109)
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研究分担者 |
千田 金吾 浜松医科大学, 医学部, 助手 (40197611)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | BALToma / リンパ性上皮 / アポトーシス |
研究概要 |
慢性気道感染症および膠原病肺患者からの開胸肺生検組織を対象として、 1)ヘマトキシリン-エオジン染色によるBALTの過形成の出現と程度 2)BALTの過形成部位におけるbcl-2,ras,p53などの発現と分布 3)同部位におけるTヘルパー1(TH1)およびTヘルパー2(TH2)の分布の検討を行い以下の結果を得た。 慢性気道感染症にみられるBALT過形成と膠原病肺のそれとは、解剖学的には基本構築に差は認められなかった。 濾胞性Bリンパ腫の転座の解析を通じて発見された遺伝子、bcl-2(アポトーシスを抑制し、細胞寿命を延長させる)の発現も、疾患間の差は明らかでなく、濾胞の周囲に強く発現していた。 インターロイキン4陽性細胞は予想に反し,BALT過形成組織内では非常に粗な分布を呈していた。一方、インターフェロンγ陽性細胞はより密な存在を示し、これらBALT過形成部位では、TH1によるTH2の抑制がかかっていることが推定された。 BALTの過形成は、局所免疫機構として重要であるとともに、一方ではその過形成のため気道の狭窄をきたすという二面性を有していた。BALT過形成組織内でも同様な相反性が観察され、一方では過形成発達の機構と他方では液性免疫機構の抑制が認められた。これらの所見が、病期とどのような関連をもっているか、今後の検討課題である。
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