研究課題/領域番号 |
06670633
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
工藤 翔二 日本医科大学, 医学部, 教授 (40256912)
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研究分担者 |
弦間 昭彦 日本医科大学, 医学部, 助手 (20234651)
青山 昭徳 日本医科大学, 医学部, 講師 (60089688)
渋谷 昌彦 日本医科大学, 医学部, 助教授 (50142534)
竹中 圭 日本医科大学, 医学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 肺癌 / 培養細胞 / 転移 / 高転移株 / ヌードマウス / 接着 / 浸潤 / インテグリン / ヒト肺癌細胞株 |
研究概要 |
(1)PC 9(肺腺癌株)のみ肉眼的可視の肺転移巣を形成し、9代目の細胞(PC 9/F 9)は、50〜70%の肺転移率を、更に抗asialo GM_1抗体でNK活性を低下させたnude mouseには100%の肺転移および肺外転移巣(皮下、副腎、腎、リンパ節)を形成した。(2)高転移株(PC 9/F 9)はinvasion assayにおいてmatrigelへの浸潤能が著名に亢進した。(3)高転移株(PC 9/F 9)はadhesion assayにおいて、lamininへの接着能が亢進し、さらにtype IV collagen,fibronectinへの接着能が発現された。(4)FACS scan analysisによるintegrin発現の検討では、親株(PC 9)はVLA 2(α_2β_1)、VLA 3(α_3β_1)、VLA 6(α_6β_1)を発現したが、高転移株(PC 9/F 9)はさらにVLA 4(α_4β_1)、VLA 5(α_5β_1)を発現した。(5)Adhesion inhibition assayによるβ_1 integrinの機能の検討では、親株(PC 9)がVLA 3によりlamininに接着したのに対し、高転移株(PC 9/F 9)のlamininへの接着能の亢進はβ_1 integrin以外の接着分子の関与が示唆された。さらに、高転移株(PC 9/F 9)にはVLA 2によるType IV collagenへの接着能の発現と、主にVLA 5,一部VLA 4によるfibronectinへの接着能の発現が認められた。(6)in vitroの細胞増殖能は親株(PC 9)が高転移株(PC 9/F 9)を上回っていたのに対し、in vivoでは著明に高転移株(PC 9/F 9)の増殖能が亢進していた。in vitroでは、高転移株(PC 9/F 9)のlaminin,Type IV collagen,fibronectinへの接着による増殖能の亢進は認められなかった。(7)in vitroにおいて、高転移株(PC 9/F 9)と親株(PC 9)にNK sensitivityの差を認めず、高転移性がNK sensitivityの差に起因するものでないことが示唆された。
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