研究課題/領域番号 |
06670658
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古谷 博和 九州大学, 医学部, 助手 (60253415)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | パーキンソン病 / Cvtochrome P45 / ポリモルフィズム / ハプロタイプ解析 / dcbrisoquine hydroxylase (CYP2D6) / CytochromeP450 / debrisoquine hydroxylase (CYP2D6) / Cytochrome P450 / Parkinson disease(Juvenile onset) / PCR |
研究概要 |
パーキンソン病(PD)の原因は未だに明らかではないが、内的、外的要因が危険因子としてPDが発症するものと考えられている。その内的因子としてCytochrome P450 debrisoquine hydroxylase (CYP2D6)の遺伝要因の関与が報告されている。 PDの好発年齢は50〜60歳代であるが、そのうちの5〜10%に40歳以前に発症する若年成人発症例(YOPD)が存在している。YOPDは本質的にはPDであるが、遺伝性のあるものもあり、危険因子が強く作用することにより早期発症するものと考えられ、通常のPDよりも危険因子の探索に適していると考えられた。そこでYOPDにおけるCYP2D6遺伝子変異の意義を検討し、以下の成果を得た。 平成6年度はYOPD群(発症年齢22〜36歳)8名、PD (41〜73歳)18名、対照群55名(PDではない70歳以上の高齢者13名を含む)の末梢血白血球からゲノムDNAを抽出した。 平成7年度はこのようにしてDNAを抽出したサンプルのCYP2D6遺伝子の変異のうち、Smithらの方法に従いB異変を、Tuneokaらの方法に従いエクソン6の中のHha I RFLPを分析した。欧米ではCYP2D6のB変異ホモのpoor metaboliser頻度がPDで有意に多く、CYP2D6がPDの危険因子と考えられているが、日本人ではこの変異の頻度はきわめて少なく、われわれのYOPD例にもB変異が認められず、CYP2D6とPDとの関連を評価するのには不適当であった。 そこで日本人で変異の頻度が高いと報告されたエクソン6内のHha I RFLPを分析した。その結果、YOPDおよびPD群とも、PDで多いとされる変異ホモの型が認められず、遺伝子ハプロタイプの分布も対象との間に有意差を認めなかった。最終的な結論を得るためにはさらに多数の検討が必要であるが、CYP2D6エクソン6内の変異はYOPDにおいてもPDにおいても一般的な発症の危険因子と言えないと考えられた。
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