研究課題/領域番号 |
06670666
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
天野 隆弘 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (90118901)
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研究分担者 |
後藤 淳 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90245481)
村松 和浩 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20230005)
小原 克之 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40169363)
高橋 一司 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80236265)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 脳循環調節機序 / 化学的調節 / 神経性調節 / 脳循環自動調節 / Nitric Oxide / L-NMMA / L-Arginine |
研究概要 |
脳循環調節機序に於けるNitric Oxide(NO)の役割を多方面から検討した。実験にはネコを用い、αクロラロース(50mg/Kg)、ウレタン(500mg/Kg)の腹腔内麻酔をし人工呼吸とした。右股動脈から血圧を連続記録。左頭頂部の頭窓からVideo camera法で血管口径変化を連続記録した。一部ではCBVも連続記録した。1) 頚部交感神経節を電気刺激した際の脳表動脈収縮反応は、L-NMMA(10^<-3>M)を脳表潅流しても抑制されなかった。2) 脳軟膜血管に分布する神経伝導をTetrodotoxin(以下TTX)50μg/ml(10ml/hrで脳表潅流)で抑制し、脱血、血液再注入を行い血圧を変動させた際の血管口径変化を記録しVMI(-血管口径変化/平均動脈血圧変化で計算)で評価した。(a)TTX 単独投与群ではVMIは低下傾向を示したが有意では無かった。(b)TTX+L-NMMA投与群(L-NMMA25mg/kgの脳動脈内投与)ではVMIは有意に低下した。3) L-NAMEを3mg/kg/minで60分間持続注入し、10%炭酸ガス吸入による反応性を検討。L-NMAEによってもCO2による脳血管拡張反応は保たれていた(L-NAME投与15分時点)。一方、L-NAMEによってNOの抑制以外に他の作用が現れ血管が拡張を示した場合にCO2反応性は障害されていた。4)自動調節能を、L-NMMA注入中、および、NOの産生を戻すためL-Arginine 500mg/kgを股静脈から投与後に評価した。VMIはL-NMMA投によってNOの産生を抑制すると有意に障害され、L-Arginine投与によってNO産生が復した時に再びコントロールの状態に回復した。 以上から、能血管のNOは化学的調節に無関係で、脳循環自動調節に極めて重要であると考えられる。
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