研究課題/領域番号 |
06670677
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
高橋 光雄 近畿大学, 医学部, 教授 (20028492)
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研究分担者 |
茜谷 行雄 大阪大学, 医学部・付属病院, 医員 (40222517)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | Parkinson病 / MPP^+毒性 / 胎生ラット脳 / ドパミナージックニウロン / 神経成長因子 / 脳由来神経栄養因子 / フリーラジカル / インターロイキン / ドバミナージックニウロン / ドーパミナージックニューロン / パーキンソン病 / coculture / MPP^+ / 酸 / 標的由来神経栄養因子 / 中脳黒質 |
研究概要 |
黒質線条体in vitro系におけるMPP^+毒性とその細胞死の機序を明らかにすることを目的として、胎生17日のラット脳のドパミンニウロン(DN)の生存率を指標に用いて、MPP^+、free radical、神経成長因子などの影響を解析した。次の4点の結果を明らかにした。 1)胎生ラット間脳前部をDN標的領域である線条体、新皮質でcocultureすると生存率が上昇したが、非標的域である海馬、小脳、四丘体、視床との各cocultureでは、前2者で増強を認めた。MPP^+毒性をこれらに加えると全ての領域で減弱した。 2)黒質線条体の著明なgliosisを伴う変性に関わるとされる表皮増殖因子(EGF)や線維芽増殖因子(b-FGF)また塩酸の直接投与によって酸度を高めると、DNは特別の感受性を示して変性した。間脳前部のうちでもDN以外では感受性を示さず、脳の他の部位でも同様であった。コリナ-ジックニューロンも酸に感受性を示さなかった。DNに対する酸の感受性は、脳由来神経栄養因子(BDNF)の存在で抑制された。neurotropin3、あるいは神経成長因子では抑制されなかった。 3)DN培養細胞に各種抗酸素薬あるいはグルタメイト受容体(GR)拮抗薬とMPP^+とをかけ合わせてfree radical、GRの関与を検討した。VE、VC、CoQ_<10>、カタラーゼなどの抗酸素薬は細胞死を軽減したが、allopurinol、superoxide dismutase、またGR拮抗薬はMPP^+細胞死を抑制しなかった。 4)DN培養3日の後、インターロイキン(IL)〜1β(IL-1β)、IL-3、IL-6にMPP^+の有無の群それぞれの2-3日後の生存率を見た。IL-1βは0.1〜1.0ng/mlの濃度より生存率を高めた。MPP^+毒性ではIL-6が10ng/ml以上の濃度で保護的作用を示した。これら3つのILでgliaの増生は何れも見られなかった。
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