研究課題/領域番号 |
06670755
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
池田 正春 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (40078770)
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研究分担者 |
南里 宏樹 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (80150415)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 酸化的ストレス / チオレドキシン / 再生機構 / 心臓 / 血管内皮細胞 / Vascular Endothelial Cells / Heart |
研究概要 |
本研究では、心臓、血管系の酸化的ストレス防御機構に焦点をあて、培養血管内皮細胞、心臓組織を対象として基礎的研究を行なった。その結果、チオレドキシン/チオドレキシン還元酵素などのタンパク質チオール/ジスルフィド交換酵素が、酸化的障害蛋白質の再生・修復機構として、心臓、血管系における酸化的ストレス防御機構の一端を担っていることが明らかになった。平成6および7年度の知見は以下の通りである。 1.酸化的に障害されたタンパク質の再生・修復反応にチオレドキシン、チオレドキシン還元酵素、グルタレドキシン、プロテインジスルフィドイソメラーゼなどのタンパク質チオール/ジスルフィド交換酵素が関与していることを明らかにした。 2.酸化的に障害されたモデル酵素の再生生反応において、チオレドキシンとグルタレドキシンの基質特異性の違いを明らかにした。 4.各種の酸化的ストレスによりこれらの酵素があらたに誘導されることを心臓や培養血管内皮細胞で明らかにした。 5.ヒトグルタレドキシンのcDNAをクローニングした。 6.細胞内の主要な活性酸素発生部位であるミトコンドリアにもチオレドキシン、チオレドキシン還元酵素が存在することを確認し、ウシ心筋のミトコンドリア分画、細胞質分画よりそれぞれチオレドキシンおよびチオレドキシン還元酵素を精製した。 7.精製したミトコンドリアおよび細胞質チオレドキシン還元酵素について、酵素キネテイクス、ペプチドマップ、部分アミノ酸配列などを比較し、両者の異同を検討中である。 ミトコンドリアのチオレドキシン/チオレドキシン還元酵素系は、一酸化窒素(NO)によるミトコンドリアの呼吸活性(コハク酸脱水素酵素)の阻害に対して、防御的に機能していることを明らかにした。
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