研究課題/領域番号 |
06670765
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
仲込 とよ子 秋田大学, 医学部, 助手 (40155693)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ロタウイルス / 遺伝子交雑化 / ハイブリダイゼーション / ゲノム / RNA / 電気泳動パターン |
研究概要 |
ロタウイルスによる乳児下痢症は、先進国においては小児期の下痢症による入院の約50%を占め、高額の医療費の原因となっている。一方、第3世界では年間100万人がロタウイスル性下痢症が原因となって死亡していると推定されている。 このような状況にあって、ロタウイルスワクチンの開発は急務であり、動物ロタウイルスとりわけサルロタウイルスRRV株をベースにしたワクチン株の開発が進んでいる。この背景には、動物ロタウイルスがヒトに対して、天然の状態で弱毒化しているという定説がある。 我々は、ロタウイルスが進化の過程の中で、宿主の種を異にするウイルス株を異にするウイルス株の間でのゲノムRNA分節の交換を頻繁に行ってきているという仮説を提唱し、臨床分離株の解析を行ってきた。ロタウイルスがendemicに存在している第3世界の中で、ロタウイルスワクチンを広範囲に使用した場合、ワクチン株と野生株との間でどのようなinteractionが起こるのであろうか。本研究では、ロタウイルスがendemicに存在しているベネズエラで行われたRRVワクチンのフィールドテストの臨床材料の中から見つかった、ワクチン株とも野生株ともつかないウイルスについて、遺伝子レベルでの解析を行い以下の結果を得た。すなわち、ワクチン株と野生株の遺伝子交雑体と考えられる臨床分離株は、遺伝子RNAの電気泳動パターンの上から2種類に分類できること、また、RNA-RNA hybridizationにより、ゲノRNA分節の一部(少なくとも第4遺伝子)がワクチン株であるRRV由来していることを明らかにした。
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