研究課題/領域番号 |
06670835
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大久保 修 日本大学, 医学部, 助教授 (10168891)
|
研究分担者 |
藤田 之彦 日本大学, 医学部, 助手 (00229014)
渕上 達夫 日本大学, 医学部, 助手 (60201753)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | P300 / No-Go Potential / 聴覚運動性誘発電位 / 精神発達遅滞 / 発達 / NO-GO Potentia1 / 視覚運動性電位 / 聴覚運動性電位 / NO-GO Potential |
研究概要 |
過去の誘発電位に使われる刺激は、実際の日常生活と掛け離れた刺激であり、こどもではすぐに飽きてしまうことが多く、感覚統合刺激を開発するとともに臨床応用について検討する。 感覚統合刺激とは、視覚および聴覚運動性刺激の同時刺激である。視覚運動性刺激は、道路上を車が遠くより近づいてくる画像と車の大きさが変化しないものである。聴覚運動性刺激としては、ドプラー効果をつけ近づく様に感じる合成複合音(初め62dBとし徐々に増加し最大78dBまでにする。)と一定音である。 基礎的研究のその結果、聴覚運動性誘発電位、P300、No-Go Potentialsの記録が可能であった。P300について年齢による変化を検討したところ、加令にともない有意位に潜時が短縮し、13歳ごろに成人値に近づいた。また、P300振幅は加令とともに有意に低下していた。No-Go Potentialsでは、9歳まで潜時は短縮し13歳が最も短縮していた。正常者と精神発達遅滞児を比較すると、精神発達遅滞児の約25%に潜時の延長を認めた。聴覚運動性誘発電位は、各刺激音についておのおの加算平均を行い、増大音の加算平均から一定音の加算平均を引算し求めた。成人では、Fzに優位な3つの陽性成分と2つの陰性成分が認められ、それらを順にP0、N1、P1、N2、P2と命名した。P0、N1、P1、N2、P2の各成分は年長になるほど優位な短縮を示した。潜時の年齢別変化をみると、7才頃まで年齢が増加するにつれ、潜時は短縮を示したが、以後年齢が増加してもほとんど変化せず、成人とほぼ変わらない値であった。正常者と精神発達遅滞児を比較すると、精神発達遅滞児の約30%に潜時の延長を認めた。 これらより小児科領域において臨床応用が十分可能であると考えられた。
|