研究課題/領域番号 |
06670836
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大和田 操 日本大学, 医学部, 助教授 (40059506)
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研究分担者 |
中林 啓記 日本大学, 医学部, 助手 (50237369)
津田 正彦 日本大学, 医学部, 助手 (20227416)
崎山 武志 日本大学, 医学部, 講師 (20130510)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | III型糖原病 / debranching enzyme / amylo-1,6-glucosidase / 心筋障害 / 肝不全 / 遺伝子変異 / 筋力低下 / 心不全 / 糖原病III型 / 肝硬変 / 筋症状 |
研究概要 |
肝腫、低血糖、低身長、筋力低下などの症状から糖原病を疑われ、生検筋、肝、赤血球を使用してglycogen debranching enzyme 活性を測定し、その活性低下を証明してIII型糖原病と診断した10例の臨床経過を分析するとともに、赤血球を使用した非侵襲的な本症の酵素診断と、末梢白血球を用いた遺伝子解析について検討した。 従来、本症はI型糖原病に比べて軽症とされてきたが、幼児から成人に亘る本症10例の経過を分析した結果、肝のみでなく筋にも糖原が蓄積する本症の管理には困難を伴うことが明らかとなった。また、欧米の報告に比べて、成人後に筋力低下、心筋障害、肝不全に陥る症例の頻度が我が国で高いことが示され、これらの症状の進行阻止に食事療法は効果をもたないことが示唆された。また、赤血球を用いてamylo-1、6-glucosidaseを測定する方法、即ち^<14>c-glucoseのグリコーゲンへの取込みを測定する方法を使用すると、大部分の症例で肝、筋、血球のいずれを用いても著明な活性低下を認め、これらはIIIa型に分類された。しかし、本法で残存活性を認める例では、血清クレアチニンキナーゼの上昇が軽度であり、III型の長期予後は本症の亜型によって異なることが示唆された。また、白血球を用いたglycogen debranching enzymeの遺伝子解析を2例について行った結果、amylo-1,6-glucosidaseの低下が著しい1例において、正常の遺伝子にみられない変異を認めたが、残存活性を認める1例では、その変異を認めなかった。今後、臨床像と遺伝子変異の関連について検討する予定である。
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