研究概要 |
(1)新生児エリテマトーデス(NLE)児12名(皮膚症状8,先天性心ブロック2,肝障害2),および正常児9名の母児の血清を材料とし,60kd-Ro/SSA,52kd-Ro/SSAおよび48kd-La/SSH recombinantペプチドを固相化したELISA法により,母児の抗SSA抗体のエピトープ分析を行った。その結果,新生児の諸症状と,経胎盤的に新生児に移行する母親の抗SSA抗体の認識する抗原エピトープのパターンと間に明らかな相関はないことが明らかになった(Autoimmunity 1995;21:277-282)。 (2)正常児を出産した母親群に比較して,NLE児の母親の抗体は48kdLa/SSBに対する反応性が高い傾向を示した。 (3)先天性心ブロック児を出産した母親の血清は,皮膚症状のみの群および正常群と比較して,52kd-Ro/SSA,48kd-La/SSBに対する反応性が有意に高値であった。 (4)抗Ro/SSA抗体陽性例の臨床経過を検討中に興味ある知見が得られた。 (Br J Dermatol 1995;133:779-782) (Br J Dermatol 1996;in press)
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