研究課題/領域番号 |
06670880
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
橋本 隆 慶應義塾大学, 医学部・皮膚科, 講師 (20129597)
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研究分担者 |
清水 信義 慶應義塾大学, 医学部・分子生物, 教授 (50162706)
蒲生 忍 慶應義塾大学, 医学部・分子生物, 講師 (90122308)
西川 武二 慶應義塾大学, 医学部・皮膚科, 教授 (50051579)
天谷 雅行 慶應義塾大学, 医学部・皮膚科, 助手 (90212563)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | デスモヨ-キン / デスモソーム / 角化細胞 / cDNA / 分子生物 / 癌抑制遺伝子 / 細胞膜 / 神経芽細胞腫 |
研究概要 |
デスモヨ-キンは最後に同定されたデスモソーム蛋白であり、その機能は全く不明であった。私どもはまずデスモヨ-キン特異的モノクローナル抗体を作成し、その抗体を用いてデスモヨ-キンcDNAを単離しそのアミノ酸配列を解析した。その結果、デスモヨ-キンは神経芽細胞腫の癌抑制遺伝子とされているヒトAHNAK遺伝子産物と同一であることが判明した。この蛋白は角化細胞でのみ細胞膜に移行しうるが他の細胞では主として核内に存在し細胞の増殖と密接に関係していると推測された。さらに私どもは6種の異なった培養角化細胞を用いてデスモヨ-キンの研究を進め、デスモヨ-キンがリン酸化蛋白であることを示し、そのリン酸化がチロシンに対するものであることを示した。またデスモヨ-キンの細胞膜への移行は蛋白リン酸化酵素Cにより制御を受けていることを明らかにし、デスモヨ-キンのリン酸化は角化細胞の細胞接着のみならずその分化・増殖・癌化などにも関与している可能性を示した。さらに私どもはFISH法とsomatic cell hybrid法を用いてこの遺伝子をヒト染色体11q12にマッピングした。さらに私どもは凍結超薄切片を用いた免疫電顕法を用いてデスモヨ-キンがヒト角化細胞においてデスモソーム内ではなくその周囲の細胞膜に局在することを明らかにした。 私どもはまたデスモヨ-キンの細胞膜および核内への移行に関する分子内部位を明らかにする目的で、全長のデスモヨ-キンcDNAを用いてPCR法にてそのN末端・中央部・C末端部のcDNAを単離し有核細胞発現系ベクターpcDNAl/Ampに組み込んだ。今後このコンストラクトを種々の培養角化細胞にトランスフェクトしその部分蛋白の細胞内での分布を蛍光抗体的検索により検討しデスモヨ-キンの細胞膜および核内への移行に関する分子内部位を明らかにする予定である。
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