本年度は得られた正常子宮MR像の解析と子宮外妊娠時に際しての血流の評価に重点をおいて研究をすすめた。正常子宮では、従来考えられているよりはるかに血流量によって信号が著しい変動を示すことを明らかとし報告した。血流の変化と信号の変化の相関とmicro-angiographyの対応については現在検討中である。一方、骨盤内の血流が最も変化すると考えられる妊娠時についても子宮外妊娠を対象とし、造影剤を用いて血流の変化についての検討を試み、報告した。子宮外妊娠時に際して、卵管への卵の着床に伴う著しい血流の変化は卵管の著しい造影効果として描出された。この成果により、今後MRIが子宮外妊娠の早期の診断治療に貢献するものと考えられる。
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