研究課題/領域番号 |
06670937
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
杉野 吉則 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50118957)
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研究分担者 |
藤沢 裕久 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60199312)
今井 裕 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70138113)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 消化管X線診断 / デジタル・ラジオグラフィ / イメージ・インテンシファイア / 画像処理 / コンピュータ支援診断 / 散乱X線除去グリッド / 消化管早期癌 / 空間周波数強調 / 早期癌 / 散乱X線除去グリンド / CCD・DR / 消化管X線検査 / 画像解析 / 微細粘膜像 / X線拡大撮影法 |
研究概要 |
1.ファントームの作成:早期胃癌の切除標本ファントームの材質としてFree-Plastics^<TM>Pro-bottleが生体にもっとも近い造影剤の付着を示した。 2.症例の集積について:早期食道癌70例、早期胃癌230例、早期大腸癌140例についてDRおよびCFSSによる撮影を行った。 3.DR装置の検討:CCD-DRは、当初満足な画像が得られなかったが、増感紙・フィルム系(CFSS)の画像を分析し画像処理法を改良した結果、CFSSやtube-DRに近い画像になった。散乱X線除去gridについては、10:1で透過性のよい中間物質を用いたものが有効であった。今後の課題は、小径のIIを使用したりX線拡大撮影を行ったときに、撮影線量が管球容量に制限されるためS/N比が悪くなりノイズが目立ってくることである。 4.画像処理について:消化管の微細病変に適した空間周波数の強調法としては、周波数のpeakは20lp/cm前後、強調の度合いは中等度と考えられた。実験的には周波数強調は濃度分解能には関与しないことが分かったが、臨床では強調を強くすると僅かな濃度差はみづらくなり、これは強調によってノイズが目立ってくることが原因と考えられた。 5.連続撮影について:上部食道では秒間6フレーム以上必要であり、下部では秒間2-3フレームで十分である。ただし、下部では撮影時間が20msec以下でも心拍動によってブレを生じることがあり、心電図と連動した撮影が必要と考えられた。 6.DRを用いた検査法について:DRの利点であるリアルタイムの画像表示を検査に組み込むことによって小病変の発見が増加した。具体的には、大腸検査で大口径のII(12インチ)で撮影し、その画像をみて病変の有無や腸管の走向を観察すると、無駄な透視時間が減少し患者の被曝が少なくなるとともに、検査中に小病変が発見できるのでさらに詳細に抽出することによって診断能が向上すると考えられた。 7.コンピュータ支援診断(CAD)について:食道の辺縁像による微細病変の拾い上げ・大腸の表面型病変における過形成性ポリ-プの診断の2点でCADの可能性が窺われ、現在検討中である。
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