研究課題/領域番号 |
06671027
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野崎 秀一 大阪大学, 医学部, 助手 (30252646)
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研究分担者 |
中村 正 大阪大学, 医学部, 助手 (90252668)
竹村 芳 大阪大学, 医学部, 講師 (00161240)
松沢 佑次 大阪大学, 医学部, 教授 (70116101)
平野 賢一 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
毛受 正和 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 肝性リパーゼ / レムナント / HDL / 動脈硬化 / リポフェクション |
研究概要 |
我々は、原発性高脂血症において、肝性リパーゼ活性とIDL-コレステロール(ch)及び、HDL2-chレベルが逆相関することを見出し,肝性リパーゼがIDLおよびHDL両代謝に関与していることを報告してきた。また、甲状腺機能低下症はレムナントの蓄積する病態であるが、肝性リパーゼの低下がこのレムナント蓄積に関与することを明らかにし、さらに肝性リパーゼ低下により高HDL血症が生じることを報告してきた.また第三の病態として原発性胆汁性肝硬変症(PBC)におけるリポ蛋白異常に肝性リパーゼが強く関与していることを明らかにした。即ち、PBCにおいては高HDL血症を示すが、その程度し肝性リパーゼ活性の低下とは関連し、その高HDL血症の病因に重要な関与をしていることを示唆した。今回さらに、多数例の高HDL血症を検討した結果、低HTGL活性及びCETP活性の低値を伴った症例において冠動脈疾患が高頻度に発症することをみいだし、これはHDLによるコレステロールの逆転送の障害による可能性を報告した。また、その中で、家族性に高HDL血症と低HTGL活性及びCETP活性の低値を伴った家系を見出し、その遺伝子異常を検討中である。このような背景より、肝性リパーゼを過剰発現する事により、リポ蛋白異常、特にatherogenicと考えられているレムナント或いはIDL代謝の改善と、コレステロール逆転送の異常によるHDL代謝の両者を改善することが可能となることが十分予想され、今回、すでに多くの有用性が報告されているリポフェクション法を用いその過剰発現を試みた。即ち、ヒト遺伝子を組み込んだプラスミドをHVJ-(Sendaivirus)-Iiposome法を用いて、家兎の門脈より注入し、肝細胞に遺伝子を導入し、遺伝子発現を確認した。しかしながら、今回の我々の検討により、リポフェクション法による遺伝子のin vivoの肝における発現は極めて低いことが明らかとなった。現在、本法を肝臓での発現に用いるべく更なる改良を遂行している。
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