研究課題/領域番号 |
06671038
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
赤澤 昭一 長崎大学, 医学部, 講師 (10145261)
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研究分担者 |
近藤 宇史 長崎大学, 医学部, 教授 (00158908)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 胎仔培養 / 奇形 / 妊娠糖尿病ラット / アンチオキシダント / グルタチオン / スカヴェンジャーシステム / フリーラジカル / 高血糖 / 胎仔 |
研究概要 |
高血糖における奇形の発生機序をフリーラジカルおよびスカヴェンジャーシステムの面から検討した。我々はembryo culture systemを用い、高血糖(72mM glucose)で培養したembryoにおける奇形の発生機序としてフリーラジカルの増加に対しglutathione(GSH)を中心とするスカヴェンジャーシステムが低下を示す事が重要である事を示した(Diabctcs44:992,1995)。妊娠糖尿病ラットにおいてGSHの腹腔内投与を行なう事によりembryoにおける奇形の発生が抑制出来るかとうか検討した。strcptozotocin(65mg/kg体重)を投与し、糖尿病ラット(20mM glucose以上)を作製し、matingを行ない、妊娠糖尿病ラットを作製した。主な器官形成期に相当する妊娠第6日〜11日に腹腔内にGSHを投与し、妊娠第11日(embryo cultureが終了する時期)にembryoを取り出し、奇形の発生頻度、embryoのGSH濃度およびGSH関連諸酵素の測定を行なった。1)正常妊娠ラット群 2)妊娠糖尿病ラット群 3)妊娠糖尿病ラット+インスリン治療群 4)妊娠糖尿病ラット+GSH投与群の各群において検討した。糖尿病ラット群では正常妊娠ラット群に比し、発育遅延、奇形の発生頻度(神経管閉鎖不全21%vs2%,p<0.01)は増加した。妊娠糖尿病ラットにGSHを投与する事により、奇形の発生頻度は著明に減少した(1%vs21%,p<0.01)。また、糖尿病ラットのembryoは正常妊娠ラットに比し、フリーラジカルの増加を示し、embryo内のGSH濃度は低下を示した。しかし、GSH投与により、フリーラジカルの産生は低下し、embryo内のGSH濃度は上昇し、正常妊娠ラットのレベルに帰った。従って妊娠糖尿病ラットの奇形の発生機序として器官形成期のembryoにおいてフリーラジカルの増加に対し、スカヴェンジャーシステムが低下を示す事が重要だと考えられた。
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