研究課題/領域番号 |
06671047
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
斉藤 寿一 自治医科大学, 医学部, 教授 (10048994)
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研究分担者 |
石川 三衛 自治医科大学, 医学部, 助教授 (70112620)
本多 一文 自治医科大学, 医学部, 助手 (00260828)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | バゾプレシン / 自然発症高血圧ラット / 遺伝性尿崩症ラット / ノルアドレナリン / アドレナリン / ストレス |
研究概要 |
アルギニンバゾプレシンの中枢神経作用を明らかにする目的で以下のの実験を行なった。遺伝性中枢性尿崩症ラット(Brattleboro株、DI)と自然発症高血圧ラット(SHR)との交配で得た尿崩症保持自然発症尿崩症ラット(SHR-DI)とSHRとを比較して5分間の拘束ストレスに対する血圧の上昇、血中アドレナリンとノルアドレナリンの濃度とを指標として内因性バゾプレシンの有無がこれらの指標に及ぼす意義を検討した。更にSHRの脳室内にバゾプレシンV1受容体拮抗ペプチド(Manningペプチド)を注入した後に、同様の拘束ストレスを加え血圧の上昇と血中ノルアドレナリンとアドレナリンに及ぼす影響をSHRと比較した。拘束ストレスの後、SHRとSHR-DIの両群とも血圧、血中のノルアドレナリンおよびアドレナリンのいずれも有意の上昇を示した。しかしながら、SHR-DIにおる上昇は各指標ともSHRに比較して有意に抑制されていた。また、SHRの脳室内にバゾプレシンV1受容体拮抗ペプチドを注入すると拘束ストレスに対する血圧、血中ノルアドレナリンおよびアドレナリンの上昇は有意に抑制された。本年度の実験では、SHRにおいて拘束ストレスがもたらす血圧と血中カテ-ルアミンの上昇とバゾプレシンの中枢作用との関わりを検討した。拘束ストレスによる血圧の上昇は血中ノルアドレナリンとアドレナリンの上昇を伴っていることからこれら昇圧性アミンの分泌亢進が血圧上昇において重要であることが示唆された。更に、内因性バゾプレシンを欠くSHR-DIではこの反応が有意に抑制されていること、SHRでも脳室内にバゾプレシンV1受容体拮抗ペプチドを注入するとこの反応が有意に抑制されることからバゾプレシンの中枢作用が拘束ストレスに際しての血中カテコールアミンと血圧の上昇に重要な役割を果していることが示唆された。
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