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神経性食欲不振症の病因、病態に関する神経内分泌学的および分子生物学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 06671056
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 内分泌・代謝学
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

芝崎 保  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00147399)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード神経性食欲不振症 / ACTH放出ホルモン / ノルアドレナリン / 室傍核 / ストレス / 覚醒 / ニューロペプタイドY / マイクロダイアリシス
研究概要

神経性食欲不振症の病因、病態にはCRH(ACTH放出ホルモン)の過剰分泌が深く関与しており、本症は一種の心理ストレス状態にあると考えられる。CRHは視床下部室傍核で合成され下垂体に作用し、ストレス下でのACTH分泌増加機序において主要な働きをしており、その分泌調節にはノルアドレナリン(NA)も関与している。そこで室傍核のNAの種々ストレス下での分泌パターンをmicrodialysis法を用いてラットにおいて検討した。30秒間の手掴み刺激、20分間のテイルピンチは各々NAの分泌を有意に増加したが、後者による増加がより大きかった。また同一刺激を120分毎に3回与えたところ、デイルピンチに対するNAの分泌反応は初回刺激時と同様に保たれていたが、手掴み刺激に対する反応にはdesensitizationが認められ、同刺激の反復に対する有意なNAの増加反応は消失した(Shibasaki,T.,et al.,Brai n Res,670:169-172,1995)。
本症患者には睡眠障害や身体的及び精神的活動性の亢進が認められ、これは本症患者では覚醒度が亢進している事を示唆するものである。以前、ストレス時の覚醒度の亢進に脳CRHが関与していることを明らかにしたが、本研究ではさらにこの機序にβ_1アドレナリン作動機構が関与していることを明らかにし、発表した(Shibasaki,T.,et al.,Neurosci Lett,180:167-170,1994)。
一方、CRHの摂食抑制、不安惹起作用に対し、拮抗的な作用を有するneuropeptide Y(NPY)の過剰分泌も本症において報告されているため、ストレス時の覚醒度の亢進機序へのNPYの作用や、ストレスによる室傍核NAの分泌増加へのNPYの作用を検討した。その結果、NPYの脳室内投与が鎮静的に作用しストレスによる覚醒度の亢進を抑制することや、NAの分泌を抑制することを明らかにした。以上より、本症ではNPYが病態を改善する方向に作用している可能性が推測され、それらの成果を現在投稿中である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shibasaki T.,et al.: "β_1-Adrenergic mechanism is involved in stress-induced increase in arousal." Neuroscience Letters. 180. 167-170 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Shibasaki T.,et al.: "The response pattern of noradrenaline release to repeated stress in the hypothalamic paraventricular nucleus differs according to the form of stress in rats" Brain Research. 670. 169-172 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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