研究課題/領域番号 |
06671088
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 弥太郎 京都大学, 医学部, 講師 (80064525)
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研究分担者 |
平間 敏靖 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (80243103)
小熊 茂 京都大学, 医学部, 助手 (00169260)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 骨髄異形成症候群 / アポトーシス / エンドヌクレアーゼ / 無効造血 |
研究概要 |
1.MDS細胞のアポトーシスと無効造血: 患者骨髄の単核細胞より核を単離し、われわれの考接した自己消化法とヌクレアーゼ定量法でMgイオン依存性とCaイオン/Mgイオン依存性ヌクレアーゼを検討した。白血病化例も含めて高リスク症例はMgイオン依存性ヌクレアーゼの活性が高く、また白血病化例はMDS期にすでに高い活性を示した。これらの成績からMgイオン依存性ヌクレアーゼ活性は予後に重大な意義をもつことが明らかとなった。一部の症例では血清中にもMgイオン依存性ヌクレアーゼ活性の上昇を認めたが、血清中のヌクレアーゼは特異性や病態との関連は乏しかった。 2.造血細胞分化と内因性ヌクレアーゼ活性: 正常ヒトCD34陽性細胞は白血病細胞と同じく高いMgイオン依存性ヌクレアーゼ活性を示した。G-CSF、SCF、IL-3を添加して顆粒球系への分化を誘導すると、Mgイオン依存性ヌクレアーゼの減少に伴い、Caイオン/Mgイオン依存性のヌクレアーゼ、及び酸性ヌクレアーゼの出現が証明された。正常好中球や骨髄中の幼若顆粒球でも、核内ヌクレアーゼは好中球のそれと同じであった。これらの成績から、幹細胞の顆粒球系分化に伴うヌクレアーゼのタイプの変化が証明された。なおMgヌクレアーゼを認めない好中球核には、Mgヌクレアーゼに対する抑制タン白の存在が確認された。 3.Mgイオン依存性ヌクレアーゼの単離: P39細胞の核と細胞質からタン白を抽出し、各種のDNA結合カラムとHPLCで分画し、45kdの分画にMgイオン依存性ヌクレアーゼが濃縮されることが明らかとなった。高感度FPLCを用いて精製とクローニングを進める予定である。 なお、無効造血とアポトーシスに関しては、DNA損傷を生細胞で検出するin situ endlabeling法の確立を急いでいる。
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