研究課題/領域番号 |
06671092
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷 慶彦 大阪大学, 医学部, 助手 (10252652)
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研究分担者 |
吉田 進昭 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 免疫部門, 部長
小守 壽文 大阪大学, 医学部, 助手 (00252677)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 造血系 / ジーンターゲティング / 転写因子 |
研究概要 |
RT-PCRで得たcDNAを用いて、マウス129genomic libraryよりPML、tie、CD34、ALL-1のgenomicDNAを得た。PML、tieについては、昨年アメリカのグループより欠失マウスを作製したとの学会報告があったので計画を中止し、CD34、ALL-1の欠失マウスの作製を試みている。 1.CD34 CD34分子は造血幹細胞のマーカーとして利用されているが、機能については未だに、明確にされておらず、血管内皮細胞やストロマ細胞にも発現していることら、接着因子の1つとして造血幹細胞とストロマ細胞の接着に関与している可能性が示唆されているだけである。従って、CD34分子の欠失マウスは造血幹細胞の多分化能と自己複製能を解析する上で非常に有用である。我々は、CD34遺伝子のエクソン7.x.8(CD34分子の膜貫通部に相同)をneo耐性遺伝子に置き換えたターゲティングベクターを作製し、ES細胞に導入し、G418とガンシクロビルによる二重選別で相同組み換えを起こした変異ES細胞株を樹立した。 2.ALL-1 ALL-1遺伝子は、11q23の転座による白血病から単離された遺伝子でAThook、MTase、Trithoraxの3つの部分から成る。この欠失マウスは、ALL-1遺伝子の血球の発生・分化の関わりのみならず、11q23の転座が関与する種々の白血病の発症機構の解明に有用である。そこで、我々はALL-1遺伝子のエクソン9-11(Trithorax相同部)をneo遺伝子に置き換えたターゲティングベクターを作製し、ES細胞に導入し、相同組み換えを起こした変異ES細胞株を樹立した。 現在、これら2つのCD34、ALL-1の変異ES細胞は、マウスのblastcyst注入中である。今後、偽妊娠状態の親の子宮内に戻し、キメラマウスを出産させgermline transmissionを得、キメラマウスと正常マウスを交配させ、ヘイロ接合マウスを作製し、ヘテロ接合マウス同志を交配させることで、CD34遺伝子、ALL-1遺伝子を欠失したマウスを得る。そして、これらのマウスを使ってCD34、ALL-1遺伝子の機能解析や白血化への機能を解明していく予定である。
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