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スーパー抗原関連腎炎の研究-TCRα/β陽性double negative cellの役割-

研究課題

研究課題/領域番号 06671125
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 腎臓内科学
研究機関筑波大学

研究代表者

小山 哲夫  筑波大学, 臨床医学系, 教授 (80111384)

研究分担者 小林 正貴  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10195810)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードsuperantigen / MRSA infection / poloyclonal activation / glomerulonephritis / T cell receptor V-β / double negative cell / cytokine / immune complex
研究概要

我々はMRSA感染後、T細胞の広範な活性化とlgG,lgAのpolyclonal activationを来し、糸球体にlgA,lgG,C3の沈着を伴う、急速進行性糸球体腎炎にネフローゼ症候群を伴う新しい腎疾患を報告した。この糸球体腎炎の発症機序はMRSA由来エンテロトキシン(SE)がスーパー抗原として作用し、MHCクラスIIの非多形成領域に結合して、特定のTCRVβ領域の相補的決定部位以外の領域を介して認識され、それにより広範なT細胞の活性化、サイトカインの過剰な放出、B細胞の活性化が生ずるものと考えられた。
本腎炎で出現するTCRVβ陽性細胞のサブセットを検討したところ、スーパー抗原が通常結合するとされているTCRVβ+CD4+細胞のみではなく、むしろTCRVβ+CD4-CD8-(double negative:DN)細胞の増加が顕著であり、また病勢とこのTCRVβ+DN細胞の推移が相関することから、本T細胞サブセットが腎や血管障害性の免疫複合体やあるいは自己抗体(現在のところ検出されていない)産生になんらかの役割を果たしているものと想像される。
このTCR+DN細胞は、近年自己免疫疾患の障害された組織中やSLEで末梢血に出現することが報告されている。スーパー抗原もまた自己免疫疾患の発症機序に関与する可能性が指摘されており、このTCRVβ+DN細胞とスーパー抗原は自己免疫疾患解明の一つの鍵となる可能性がある。しかしながら、自己免疫疾患においても、このDN細胞がどの様な機序で組織障害性の免疫複合体や自己抗体が産生されるかについては不明である。本疾患は明らかにその発症がMRSAに関与しており、そのエンテロトキシンによると考えられる免疫異常が基本に糸球体腎炎・血管炎を生ずると考えられ、エンテロトキシンとTCR+DN細胞とサイトカイン、B細胞活性化が深く関連していることが明らかになっている。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Koyama A, et al: "Glomerulonephritis associated with MRSA infection: A possible role of bacterial superantigen" Kidney International. 47. 207-216 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Gotoh M, et al: "Plasmodium vivax malaria infection diadnosed by indirect fluorescent antibody test" Internal Medicne. 34. 32-35 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 入江ふじこ、他: "腎静脈血栓、肺塞栓にurokinase並びにlow molecular weight heparinが奏功した膜性糸球体腎炎の1症例" 日本腎臓学会誌. 37. 49-56 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 小林正貴、小山哲夫: "腎疾患と組織プラスミノーゲンアクチベータ" 病態生理. 13. 691-695 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 山縣邦弘、他: "長期血液透析患者のsoluble interleukin-2 receptor, soluble CD8 antigenの検討" 日本透析医学会雑誌. 27. 197-202 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 山口直人、他: "腎血管炎と半月体形成腎炎-諸初性および再発性(反復性)多発性汎血管炎(PN)の糸球体病変について-" 腎と透析. 36. 565-571 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 小山哲夫、小林正貴: "最新内科学体系第55巻ネフロン障害-検査、症候、治療総論" 中山書店, 16 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 小山哲夫: "老人保健法による健康診査マニュアル" 日本医事新報社(厚生省老人保健課監修), 7 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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