研究課題/領域番号 |
06671140
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
越智 聡 大阪大学, 健康体育部, 助手 (60240850)
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研究分担者 |
山内 淳 大阪大学, 医学部, 助手
和田 晃 大阪大学, 医学部, 助手 (50252648)
今井 圓裕 大阪大学, 医学部, 助手 (00223305)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | MAPキナーゼ / MAPキナーゼキナーゼ / MDCK細胞 / オスモライト / 浸透圧 / 傍糸球体装置 / 細胞内情報伝達系 |
研究概要 |
1.浸透圧情報伝達におけるMAPキナーゼの役割を調べるため、ラットMAPキナーゼキナーゼをクローニングした。このcDNAを鋳型に、酵素活性を消失させた変異cDNAを作成した。変異cDNAあるいは正常cDNAを発現誘導型ベクターに抗生物質耐性遺伝子と共に組み込み、MDCK細胞に導入した。安定に遺伝子導入された株を選択した後、導入したMAPキナーゼキナーゼを発現誘導させて実験に供した。しかし、変異MAPキナーゼキナーゼを導入した株でも下流のMAPキナーゼ活性を抑制することができず、意義あるデータは得られかった。これはMAPキナーゼおよびMAPキナーゼキナーゼに複数のアイソザイムが存在するため、単一分子の変異では下流のシグナルを阻止できないためと考えられた。現在、アプローチを変更して際検討中である。 2.傍糸球体部位でのMAPキナーゼの意義を検討する前段階として、傍糸球体間質の主要細胞であるメサンギウム細胞を培養し、オスモライト輸送体の役割を検討した。その結果、メサンギウム細胞は各種アミノ酸およびmyo-inosiolをオスモライトとして利用していることが明らかになった。実際に、in situ hybridization法により傍糸球体間質部位でmyo-inosito輸送体が機能していることを確認した。今後、情報伝達経路の解析を行う予定である。 3.MDCK細胞をV1受容体阻害剤、V2受容体阻害剤、一酸化窒素産生阻害剤、angiotensin II阻害剤、Na・K/2Cl輸送体阻害剤、カルシウムキレーターなどで処理して浸透圧刺激を行ったが、有意なMAPキナーゼ活性の変化は認められなかった。従って、vasopressin、一酸化窒素、angiotensin II、NaK/2Cl輸送体、細胞外Caイオンなどは直接的には浸透圧情報の変換に関与していないものと推定された。
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