研究課題/領域番号 |
06671172
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
中澤 誠 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10075567)
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研究分担者 |
森島 正恵 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00241068)
安井 寛 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60210241)
富田 幸子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40231451)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 心奇形 / マウス / レチノイン酸 / 完全大血管転換症 / 血行動態 |
研究概要 |
心奇形発生のメカニズム解明はその予防へ繋がる。我々の妊娠マウスにレチノイン酸を投与して、その胎仔に高率に完全大血管転換症が発生するモデルを完成させた。このモデルでは、完全大血管転換症が完成するはるか以前から円錐部隆起の低異形成が見られ、この形成異常が正常の動脈幹中隔の形成を阻害し、かつ正常の心室大血管関係を損ねることによってこの奇形を発生することも考えられる。一方、種々の心奇形モデルでは発生初期に血行動態異常が検出され、心機能や血流動態の異常が形態形成に影響すると考えられている。それらの知見は鶏胚に限られていたが、我々はラット胎仔で血行動態の諸指標および種々の負荷に対する循環系の反応を調べるべく研究を重ねてきたが、今回の研究でその方法を完成させ基本データを報告した。 本研究では更に完全大血管転換症モデルマウスにおいて、発生初期の胎仔心を拍動下に観察し、その特徴を形態形成と関連づけて検討した。その結果、心室から大血管への血流が二通りに分類できることが分かった。一つは、右室から大動脈、左室から肺動脈へと二本の血流が並行で分離し手いるもの、他は、左室から肺動脈への血流はあるが、右室からの血流が大動脈と肺動脈の両方へ拍出されるものである。このモデルでの完成された形態では心室中隔欠損を伴わない型と、大きな非整合型の心室中隔欠損を伴う型が半々に見られたが、後者の血流パターンを示すものが形態的にも後者のものに符号する可能性がある。ここに血流の形態形成への関与が示唆させる。また、血行動態指標の一つとして、原始心室の動態を心室の大きさと収縮率で検討しているが、その予備的なデータでは、原始左室の大きさは非処置例に比べて多少大きく、収縮率は多少高い結果であった。
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