研究課題/領域番号 |
06671177
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
青柳 和美 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (70192862)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 膵ランゲルハンス島 / 成熟ブタ / 膵ランゲルハンス島分離 |
研究概要 |
成熟豚の膵ランゲルハンス島(ラ島)分離は、人間を含む他の大動物のラ島分離よりも困難であることは通説となっている。今回は、成熟豚の中でもさらにラ島分離の難しい生後3ヵ月の幼若豚(食肉用)からのラ島分離を試みた。幼若豚膵は屠殺場より提供を受けた。コラゲナーゼ膵管注入法によりラ島分離を行った。ラ島の回収率は膵重量1g当り、300-800個とやや少な目ではあるが、そのインスリン分泌能は他施設からの報告の3-20倍の十分な分泌機能を持つラ島が回収できた。また、豚ラ島分離時の使用コラゲナーゼのロット、膵の膨化状態、温度条件等についても検討した。 1)使用コラゲナーゼ:新田ゼラチン社のtype Sを使用した。このコラゲナーゼは新田ゼラチン社の開発した純国産品であり、欧米の製品に比べ均一に生産できる特性を持つ。これまで、ラ島分離においては、コラゲナーゼ(特にロット)の選択が重要であったが、欧米製品では十分なロット管理、ロット選択が出来ずに大動物のラ島分離の障害となっていた。type Sコラゲナーゼは、本法においてはロットの違いによるラ島回収率の差異はなく、type Sコラゲナーゼは有用な製品であると思われた。 2)膵の膨化状態:膵の膨化が不十分であると回収されるラ島のサイズは小さくなり、インスリン分泌機能も低下することがわかった。成熟豚ラ島分離においては、膵管からコラゲナーゼ溶液を注入する際の膵の膨化が最も重要であり、如何に均一にこの操作を行うかが今後の大きな課題である。 3)温度条件:ラ島分離時のコラゲナーゼ作用の至適温度については種々の報告が見られるが本法においては40℃が至適温度であった。 糖尿病治療法の人工臓器として豚ラ島を使用する場合には、如何にインスリン分泌機能の高いラ島を大量に分離できるかがその大きな課題である。また、食肉用としての幼若豚からラ島分離が可能であることは、同時にdonorとして供給源が無限であることも意味する。本法ではまだ、大量分離という条件は満たしてはいないが、インスリン分泌機能の高いラ島を回収できた。この理由としては、本法により、分離時のコラゲナーゼ消化によるラ島障害が少なかったためと考えている。今後は、分子生物学的レベルで分離ラ島状態を検討し、より条件の良い成熟豚ラ島大量分離を目指して研究を続ける予定である。
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