研究課題/領域番号 |
06671186
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
武田 泰隆 東京大学, 医科学研究所, 助手 (40163422)
|
研究分担者 |
三枝 好幸 東京大学, 医科学研究所, 医員
松沢 昭男 (松沢 昭雄) 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (50012745)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | マウス乳癌 / ヘテロジェナィティ / ホルモン依存性 / 自律性増殖 / 細胞間相互作用 / 悪性度 / コラーゲンゲル / アクチノニン / ヘテロジェナイティ / 肺転移能 / アクチノーン / ヘテロジェナイテイ / 自律性進展 |
研究概要 |
臨床的に経験する乳癌は典型的なヘテロジェナィティを示すことから、これらの細胞が相互に作用しながら、癌の進展に関与している可能性を解明する目的で、マウス乳癌をモデルとして、ホルモン依存性〜自律増殖性〜転移性癌への進展を主にin vivo及びin vitroで内分泌学的・細胞学的手法により研究を行なった。 DDDマウスの妊娠依存性乳癌株TPDMT-4(以下T4)は、低ホルモン条件下では正常組織と類似した行動を示し、高ホルモン条件下では腫瘍として行動する特異的な株である。このようなT4乳癌及び肺転移能欠如自律性亜株T4-O1320(以下320)、T4-O1320CY(以下320CY)及びT4-O1165(以下165)、肺転移能獲得自律性亜株T4-O1145(以下145)及びT4-O196(以下96)のそれぞれとT4細胞を種々の割合で混合し、処女DDDマウスfat pad内へ移植して、自律性株の増殖に対するT4細胞の影響を調べた。T4細胞と自律性亜株細胞の相互作用には細胞が隣接して存在することが必要であることが判明した。そして、悪性度の低い自律性株に対して増殖抑制作用を示すが、悪性度が増すにしたがって逆に増殖促進的に作用し、多要因による複雑な機構が働いていることが判った。 次に、それぞれの自律性亜株細胞をコラーゲンゲル内へ植え込み、増殖形態を調べた。320、320CYは、正常乳腺細胞及びT4細胞に似た星状の増殖形態を示したのに対し、96では細胞集塊とした増殖を示した。一方、プロテアーゼ阻害剤アクチノニン(ATN)は、T4及び320に比べてより悪性進展した320CY,165,145及び96悪株乳癌の増殖を強く抑制した。このように、悪性度を異にする腫瘍細胞は、その増殖形態や外因性の因子に対する感受性なども異なることがin vitroで示され、コラーゲンゲル三次元培養の臨床への応用が支持された。
|