研究課題/領域番号 |
06671253
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
西巻 正 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (70242427)
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研究分担者 |
岡 至明 新潟大学, 医学部・附属病院, 医員
藍沢 喜久雄 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (10222449)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | モノクロナール抗体 / アドリアマイシン / イムノコンジュゲイト / ターゲット療法 / 胎盤性アルカリフォスファターゼ / MTTアッセイ / モノクローナル抗体 / タゲット療法 |
研究概要 |
癌に対する特異的免疫化学療法の可能性を検討するため以下の基礎的研究をおこなった。1)胎盤性アルカリフォスファターゼ(PLAP)を発現しているヒト胃癌培養細胞株MKN1を免疫源としてハイブリドーマ法により抗PLAPマウスモノクロナール抗体M1H2(IgMサブクラス)を作製し精製した。2)得られたM1H2を還元処理してhalf-monomeric IgMを作製精製した。3)M1H2とAdriamycinを混合処理しM1H2-Adriamycin複合体の作製をおこなった。4)このM1H2-Adriamycin複合体の標的細胞としてPLAPを発現している細胞株としてMKN1,MKN7を、また比較のためPLAPを発現していないKAT0-IIIを使用し、継代培養した。5)half-monomeric M1H2はPLAP発現細胞株とだけ反応することをELISA法で確認した。M1H2-Adriamycin複合体もPLAP発現細胞株とのみ反応したがhalf-monomeric M1H2に比較して抗体力価は1/4-1/8に低下していた。6)in vitroにおける抗腫瘍効果はMTT assayにより測定した。M1H2単独の場合は抗腫瘍効果は認められなかった。AdriamycinおよびM1H2-Adriamycin複合体のIC50値はMKN1に対してはそれぞれ0.20μg/mlと0.19μg/ml、MKN7に対しては0.27μg/mlと0.30μg/mlであり、いずれもPLAP陽性細胞株であるにもかかわらずM1H2-Adriamycin複合体の抗腫瘍効果はAdriamycin単独と比べて差がなかった。7)最後にHydrocortisoneにより陽性細胞株のPLAP活性を増幅させた後のM1H2-Adriamycin複合体の抗腫瘍効果をみた。M1H2-Adriamycin複合体のIC50値はMKN1、MKN7のいずれにおいてもHydrocortisoneによる抗原増幅により変化せず、抗原増幅による抗腫瘍効果の増幅は得られなかった。この原因として複合体の特異的結合能の低下が考えられ今後さらに結合能を高める研究が必要である。
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